仕事に差がつく!阿久津良和「Office 365のスゴ技」 第75回
OneDrive for Businessのカスタムパスワード設定
添付ファイルの「パスワード別送」から卒業しよう
2019年07月23日 14時00分更新
本連載は、マイクロソフトのSaaS型デスクトップ&Webアプリケーション「Office 365」について、仕事の生産性を高める便利機能や新機能、チームコラボレーションを促進する使い方などのTipsを紹介する。
Office 365を使いこなして仕事を早く終わらせたい皆様にお届けする本連載。今回はOneDrive for Businessに加わった最新アップデートに注目する。
「パスワードはこちらです」からさようなら
企業から送られてくるメールの添付ファイルは、パスワードをかけているケースが多いが、筆者は以前から訝(いぶか)しんでいた。もちろん情報漏えいを避ける意図があるのは重々承知しているが、パスワードを書けた圧縮ファイルを添付したメールと、パスワードを記述したメールを別々に送付する際も、結局はメーラーの自動補完機能でメールアドレスを入力するのであれば、ヒューマンエラーを避けることはできない。最近目にしたメールでは、パスワード付き添付ファイルとパスワードが共に送られてきた。筆者もいい歳なので物事を荒立てることなくスルーしたが、機会があれば「そのパスワードに何の意味が?」と聞いてみたいものである。
しかしながら、ついに、Office 365ユーザーはこのパスワード付き圧縮ファイルから解放される日が来た。Microsoft 365 Roadmap #27018で開発が進められていたファイルもしくはフォルダー共有時のカスタムパスワード設定が可能になったのである。
パスワード入力後は対象ファイルがOneDrive for Business内で映しだされ、いつもどおりダウンロードすることも可能だ。個人向けクラウドストレージであるOneDriveは、以前からパスワード設定機能を備えていただけに、もどかしく感じていた方も少なくないだろう。そもそもOneDrive for BusinessとOneDriveは設計のスタート地点が異なるため、このような機能的齟齬(そご)が生まれてしまうのは致し方ない。
なお、2019年6月のアップデートとしては、 iOS版Outlookの添付ファイルの扱いが容易になり(#27015)、SharePointやOneDrive for Businessの外部共有をAzure AD B2Bと統合(#33415)、B2B同期への対応(#33413)が加わった。
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