4月2日にプレゼン、そして4日にはスポンサー契約というスピード感
サイコムがCCCのスポンサーになる経緯について尋ねたところ、元々、国内のeスポーツ大会で勝負しているチームを応援したい、というのがあったという。
「応援したいといってもビジネスですから、できるだけ宣伝効果が高い方がいいわけです。そこで、知名度が高く大きな大会としてPJS、中でもGrade1のチームがいいなと考えていました。最初は、ですが」(サイコム山田氏)
とはいえ、意中のチームがあったわけではない。2月に行われたSycom CUPの参加チームの中で、気になる候補が見つかるといいな、くらいの漠然とした思いでいたそうだ。
そんな中開催されたSycom CUPでは、kanarian選手が(ワケアリの)モストキル賞を獲得。さらにチームの順位は4位となっていたものの、2試合目でドン勝するという見せ場を作り、CCCはサイコム山田氏の印象に強く残った。
「その時までCCCというチームは知らなかったのですが、実力のあるチームだということはわかりました。また、スポンサーを探しているというのを(Sycom CUPの運営をやっていた)RADのみみっち氏経由で聞いて、興味が出たという感じですね」(サイコム山田氏)
とはいえ、サイコム山田氏の希望はGrade1のチーム。当時Grade2ですらなく、PaRに参戦しているに過ぎなかったCCCは、希望とは遠いチームだった。
しかし、3月16日と17日の2日間で行われたPJS season2 Phase2 PaRにおいてCCCはその実力を発揮し、3回のドン勝を含む猛攻で見事3位となり、Grade2へ昇格。さらに続くPJS season2 Phase2 Grade2でもコンスタントにドン勝を取り、上位に食い込む善戦を見せてくれた。この勢いに乗った姿が、サイコム山田氏の心を後押ししたことは間違いないだろう。
「活躍しているGrade1のチームのスポンサーになるのがいいのでしょうが、見方を変えて、まだスポンサーのついていないチームの将来性にかけて、むしろ、こちらでPC提供など勝てる環境を支援してあげて、一緒に成長していければいいなという気持ちでスポンサーとなることを決意しました」(サイコム山田氏)
マネージャーの佐藤氏に連絡し、サイコム社内でプレゼンをしてもらったのが4月2日。そしてその2日後の4月4日にはスポンサー契約を締結するという、決めたら行動の早いサイコム山田氏らしい決断だ。
翌日4月5日がシーズン最終日となるが、残念ながらここで失速してしまって総合6位。Grade1への昇格までは叶わなかったものの、それだけの実力があることはしっかりと示せた形となった。