Build/de:code 2019 総括座談会 ~AzureのMR、IoT、AI、ブロックチェーン~
クラウドはコモディティ化へ、技術屋は「クラウドを使う人を支える側」へ回ろう
2019年07月09日 13時00分更新
クラウドはコモディティ化しユーザーの裾野が広がっていく
ASCII羽野:そろそろまとめに入りましょうか。
MS平野:はい。de:code 2019ではコンテンツオーナーを任されて、全体の143セッションのコンテンツデザインを行ったのですが、今年はライトなエンジニア向けのコンテンツが増えました。実際、Office 365系の開発セッションや、Power Appsのセッションなどに人が集まる傾向にありました。かつて、MicrosoftがMIX(Web開発者およびデザイナーを対象にWeb技術を紹介するイベント。2006年から2011年まで開催された)で実現しようとしていた、さまざまな技術やビジネスの視点を持った観客を集めた経済圏の拡大に近づいているような気がします。
毎年Buildの情報をチェックしていただいている人は、今年のBuild 2019のScott Guthrie(Microsoft EVP for Cloud and AI Group)の基調講演をみて、新しい情報が少ないと感じたのではないでしょうか。日本マイクロソフト社員もそう感じていました。改めて振り返ると、それにはMicrosoftへのハードルを下げて異なる観客を集めるという狙いを感じます。
MS廣瀬:これまではテックな人がクラウドを使っていましたが、平野が言うように、「テックな人はクラウドを使う人向けのパーツを作る側に回ろう」というメッセージが色濃く出たように思います。ブロックチェーンでもそれは顕著ですね。コントラクトを書いて置けば他の人も使えるようになり、よい意味でコモディティ化しました。テックの人たちも裾野が広がった人たちを支える側に回れますし、非テックな人たちもPower Appsを使えば恩恵にあずかれます。
ASCII羽野:Microsoftのメッセージを受けてFIXERはどのようなビジネス展開を目指しますか?
FIXER鈴木:弊社ではトレーニングサービス「cloud.config Boot Camp」でクラウドを使う人を支えるテックのスキルを身に着けるトレーニング、ビジネスにクラウドテクノロジーを取り入れるためのトレーニングの両方を提供しています。AzureだけでなくPower Platformのトレーニングメニュー拡充にも注力しています。今日のトピックに上がったMR、IoT、AI、ブロックチェーンに関しては、今後提供していく予定です。また、これから事例化できるであろうという実案件もいくつかありますので、楽しみにお待ちください。
(提供:FIXER)