ヤマハは、7月3日、無線接続のサブウーファーが付いた“フロントサラウンドシステム”「YAS-209」を発表した。価格はオープンプライスで、店頭での販売価格は4万円前後になる見込み。発売は8月下旬を予定している。
「YAS-207」の後継モデルで、先行して発表されているYAS-109の上位機としてより迫力ある低音が楽しめる。機能的には同等だが、ユニット構成は異なり、2.5cm×2基のツィーター、4.6cm×4基のウーファー、そして34Hz~190Hzを担当する16cmのサブウーファーを備える。DTS Virtual:Xと5種類のサウンドモードを組み合わせた、広がりのある再生が可能になっている。アンプ部は25W+20W(サブウーファー)の構成。
HDMI入出力端子、光デジタル入力端子、有線LAN端子をそれぞれ1系統装備する。また、Wi-Fi接続やBluetooth接続(1対1のみ)も可能だ。Wi-Fiを経由して、スマホアプリ「Sound Bar Controller」を使った操作も可能となった。
本体には、Alexa対応の「音声コントロール用マイク」を装備。SpotifyやAmazon Musicの音声を声で呼び出したり、Alexa対応のスマート家電のコントロールが可能となっている。また、Spotify Connectを使った再生は、有料のプレミアムプランに契約せず、無料のフリープランのアカウントでも利用できる。ここはYAS-109同様、他社にはない特徴と言える。ネットワーク経由でNASとつなぎ、最大192kHz/24bitのハイレゾ音源をデコードができる。
本体サイズは幅930×奥行き109×高さ62mmで、重量は2.7㎏。サブウーファー部は191×420×406mm/7.9kg。壁掛け設置にも対応する。YAS-109とは異なり、ラック上に設置するのと同様に、背面を壁に向けて取り付ける。
YAS-109との比較デモも聴いたが、やはりサブウーファー搭載の効果は大きく、より迫力が増す印象だ。特に映画のアクションシーンを始めとした、シアター用途ではその効果を実感する。ただし、YAS-109も一本バーとは思えない豊かな低音を提供し、妥協したという感覚ではない。予算は1万円程度の差なので、テレビ周りに、サブウーファーを置ける人にはYAS-209、設置環境に制約がある人はYAS-109といったスタイルに合わせた選択をしたい。