ポルシェジャパンは28日、スポーツカーのアイコンとして世界中から支持されている911シリーズの第8世代モデル(Type992)を発表した。グローバルではすでに発表済みだが、7月5日から日本でも販売する。
初代から50年以上進化をし続ける911
8代目は全モデルターボエンジン、PDK、安全支援システム搭載に!
1963年の初代911から50年以上、時代とともに空冷から水冷へ、MTからPDKへなど絶え間ない進化を重ねてついに8世代。911の魅力である、サーキットからワインディング、市街地に至るまですべて1台で済むという利便性はそのままに、世界で初めて新開発のウェットモードを標準装備。その名のとおり、雨で路面が濡れていると911が検知し、路面状況に基づいてコントロールシステムを調整してドライバーに警告。雨天時のスタビリティーが大幅に向上する。911は駆動方式がRR(リアエンジン・リアドライブ)という特殊な構成で、ハイパワーも相まってとくに雨の日の運転は難しいと言われていたが、このウェットモードでついに苦手だった雨のコンディションも克服した。
そのほか、フロントに装着されたセンサーにより衝突被害軽減ブレーキや自動再発進つきアダプティブクルーズコントロールといった安全支援システムも搭載し、運転する楽しさと安全性を両立させることに成功している。さらに、歩行者プロテクションやサラウンドビュー付きパーキングアシスト、レーンキープアシスト、動物の飛び出し警告まで装備されている。
ASCII的にはコネクテッド機能の「Porsche Connect」の進化も見逃せない。スマホと連携させて、ドアの施錠状態や駐車位置を確認できるだけでなく、カーナビ、エアコン、オーディオなどをすべて音声でコントロール可能。もし事故を起こしたときはワンタッチでポルシェアシスタンスに接続できる。
最大出力は450psに到達!
最高速度は308km/hのスーパーカー
スペックを見ると、3000ccの水平対向6気筒エンジンはそのままだが、ターボの過給圧と吸排気系の効率を高めたことで最大出力は450ps/6500rpm、最大トルクは530Nm/2300-5000rpmと、前モデル(991)から30ps、30Nmほどアップしている。ちなみに、911といえば自然吸気エンジンだったが、前モデルからすべてのグレードがターボエンジンになった。今回の911(992)も同様だ。
さらにトランスミッションはMT(マニュアル)の設定はなく、911で初めて8速デュアルクラッチ(PDK)がすべてのモデルに採用された。シフトレバーを人間が操作するより、PDKでオートマチックにギアを変速していくほうが効率的で速いからだろう。
デザイン面では全モデルにワイドボディーを採用。後輪の左右の間隔(トレッド)を広げたほか、リアホイールを大径化することで路面状況に左右されにくいロードホールディング性能を高めている。また、ボディーがワイドになったが車重は前モデルより12kgも軽量化した。インテリアはコックピット周りが昔の911のように横長の飛行機の計器のようなデザインになり、最先端ながらもクラシックな雰囲気を残している。
新型911(992)のラインナップと価格(税込)は以下。トランスミッションはすべて8速PDKで、ハンドルは右。今回はスタンダードのカレラS、四輪駆動のカレラ4S、オープンモデルのカブリオレが用意されている。
- 911カレラS:1666万円
- 911カレラ4S:1772万円
- 911カレラSカブリオレ:1891万円
- 911カレラ4Sカブリオレ:1997万円
6月15~16日に富士スピードウェイにて「Porsche Sportscar Together Day2019」というポルシェ主催のイベントが開催されるのだが、ここで新型911がお披露目されるそうなので、興味がある人は足を運んでみよう!