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人工衛星で世界中の発電所の大気汚染を監視、米NPOが計画

2019年05月09日 17時58分更新

文● Charlotte Jee

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大気汚染は世界で5番目に大きい死亡リスクである。大気汚染が原因で、毎年500万人が早死にしている。

ボックス(Vox)によると、人工知能(AI)を活用してクリーンエネルギーの推進に取り組んでいる非営利団体「ワットタイム(WattTime)」は、衛星画像を利用して大気汚染と世界中の各発電所が放出している二酸化炭素排出量をリアルタイムで監視する計画を立てている。さらに、データを公開する予定だという。

ワットタイムはさまざまな人工衛星からデータを取得する予定だ。データには、熱を検出する熱赤外線カメラからのデータなどが含まれる。衛星から得た画像をさまざまなアルゴリズムで処理して、排出量を表示する。ワットタイムは、煙や熱、そして二酸化窒素をビジュアル化して確認することで、個々の発電所の排出量をリアルタイムで正確に推定できるようにすることを目標にしている。

大気汚染の状況をより正確に追跡することで、問題への取り組みに一歩近づくことが期待される。人工衛星からのデータが一般に公開されれば、大気汚染問題に取り組むよう圧力が高まるかもしれない。とはいえ、人々が直面している気候非常事態の規模については、すでに十分に分かっている。こうしたデータが増えたからといって、必ずしも行動を起こすことが保証されるわけではない。

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