完全なフルディスプレーを実現できたのは
ポップアップカメラが回転式だから
サムスン電子は4月10日に新製品発表会をタイ・バンコク、イタリア・ミラノ、ブラジル・サンパウロの3都市で実施。新しいカメラ技術を採用した「Galaxy A80」を発表しました。発表会はバンコク会場にサムスンのモバイル部門CEO、DJ Koh氏が登壇し、Galaxy Aシリーズが若い世代に向けた製品として開発されたことを説明。ミラノ、サンパウロの発表会会場にもその姿が同時中継されました。
Galaxy Aシリーズの最上位モデルとなるGalaxy A80は、写真やビデオを使ったコミュニケーションをする世代向けにより強力なカメラを提供するとともに、フルビューディスプレーを採用しビジュアルコンテンツを表示したときの没入感を高めるため、従来にはないまったく新しい機構を採用しました。
それが「回転式カメラ」の搭載です。まずフロントカメラを廃止することで、6.7型ディスプレーは欠き取り(ノッチ)やパンチホールもない、完全な全画面化を実現しました。そして背面のメインカメラは高画質な4800万画素F2.0と、12mmのウルトラワイドな800万画素F2.2のデュアルカメラを搭載。このデュアルカメラは本体上部からせり出して180度回転し、フロントカメラとしても使うことができます。
Sシリーズとは異なる位置付けの
Aシリーズは若者向け
「ライブ世代向けの、まったく新しいGalaxy Aシリーズ」とDJ Koh氏はGalaxy A80に加え、すでにアジアなどで発表している「Galaxy A70」「Galaxy A50」の3つのAシリーズも紹介。フラッグシップモデルとなる「Galaxy S10」シリーズとは、ユーザーターゲットを変えた製品として本格展開をしていくとのことです。
続けてGalaxy A80の細かい機能説明は各国ごとに担当者が登壇して細かい説明をしました。ノッチのない「New Infinity Display」は6.7型と大型で、「Galaxy S10+」の6.4型よりも大きく、5Gモデル「Galaxy S10 5G」と同じサイズです。動画再生時には視界を遮るものが一切なく、この大きいディスプレーいっぱいに映像を表示できます。この体験は他のスマートフォンでは味わえません。
指紋認証センサーはGalaxy S10シリーズ同様にディスプレー内に埋め込み。ホームボタンなどはなく、ベゼルはディスプレー下部側も狭くしており、ギリギリまでディスプレー面となっています。
リアカメラとフロントカメラを共用できるため、自撮りなどフロントカメラ利用時も高性能なカメラを使えるメリットは計り知れません。4800万画素の高画質なフロントカメラ性能は他社品を見てもわずかしかありません。また、123度の超広角撮影もフロント側で可能です。
さらには3D深度測定カメラも搭載しているので、ライブフォーカスビデオ撮影やボケを利かせた写真撮影も可能。写真だけではなくビデオ撮影も楽しめる仕様になっています。もちろんこの機能はフロント側でも利用できるのです。
日本投入は言及されなかったが
日本でも人気が出そうなモデル
発売は5月29日から。発表会が開催されたアジア、ヨーロッパ、南米市場などに投入されます。日本市場に関しては最近のグローバル発表会で触れられることはなく、現時点では不明です。
発表会に参加した各国のメディアの反応は、やはりカメラを動かすギミックに驚きを隠せず、タッチ&トライコーナーは実機を触る順番待ちの長い列ができていました。つい先日発表されたGalaxy S10シリーズとは異なる進化を遂げており、サムスンのスマートフォンポートフォリオを充実させるものになっています。
今回はより低価格な「Galaxy A40」「Galaxy A20e」も発表。「カメラフォン」から「ライブ世代のスマートフォン」に生まれ変わったGalaxy Aシリーズ、日本市場への投入もぜひ期待したいものです。