2TBプラッターの実現がパフォーマンスで大きな優位点になっている
今回の満足度調査において、パフォーマンスとい部分でユーザーから高い満足度が得られている。これについては、シーゲイトも非常に満足しているという。
HDDのパフォーマンスという点については、アクセス速度、容量、電力などいろいろな見方がある。ただシーゲイトでは、2018年に「SMR記録方式」によってプラッターあたりの容量2TBを実現したのが大きなマイルストーンになっている。
SMR記録方式のHDDが登場したのは7年ほど前のことだ。その当時は、ランダムアクセス速度の遅さもあって、シーゲイトでも「アーカイブHDD」という名称で販売されていたほどだ。しかし最新のSMR記録方式のHDDでは、「Multi-Tier Caching (MTC) Technology」という高度なキャッシュ技術を搭載し、CMR記録方式のHDDと何ら違いのないパフォーマンスが発揮される。
また、この2TBプラッターの実現は、容量以外だけでなく様々な部分で優位性があるという。同じ容量の製品でもディスク枚数を減らせることになるため、消費電力の低減や、振動の低減による静音性の向上、部品点数の削減による信頼性の向上といった、様々な部分でメリットが生まれてくる。もちろん、コストパフォーマンスも向上する。
そしてシーゲイトは、こういった最新のSMR記録方式2TBプラッターのメリットがしっかりユーザーに伝わっていることが、今回の満足度調査の結果につながっていると考えているとのことだ。
最新技術の採用で消費電力を低減
消費電力への満足度の高さは、実際にシーゲイトのHDDでの実績が認められている部分であるとシーゲイトは考えているという。例えば、先ほど2TBプラッターについて紹介したが、その2TBプラッターを採用するBarraCudaでは、以前の同容量モデルと比べて、実際に消費電力が大きく低減している。また、ヘリウムガスを封入した10TB、12TB、14TBの各モデルでは、通常のHDDに比べて、プラッタ回転時の内部空気抵抗が大幅に低減することで、消費電力も発熱も低減される。
シーゲイトとしては、「製品を作ったので使ってください」と言うのではなく、ユーザーのニーズを聞いてそれに応えて製品ラインナップを充実させることがミッションであると考えているという。そして、2TBプラッターという最新技術を利用して消費電力を低減する、という部分がひとつの“事例”であるとしている。