食べやすいこと、この上なし
口当たりはケーキよりムースという感じもする
いざ食べようとしてみると、「これからケーキを食べます」という感じにはならない。形状もさることながら、いちごがのっていないことが、心理的に大きいのではないだろうか。「ショートケーキを想像してみてください」といわれて、いちごを上にのせない画を思い浮かべる人がいるだろうか。ビジュアルは大事だ。
味はどうだろう。食べてみると、やっぱりショートケーキなんだよなあ、これが。構成要素がほぼショートケーキと同じなので、当たり前といえば当たり前ではある。クリームは甘めでしつこくないし、いちごの酸味もきちんとアクセントとして成立している。よい意味で、想像通りといえようか。
通常のショートケーキと比べると、形状的にスポンジの量が少なく、ミルクムースが入っているため、口当たりだけでいえば、ケーキというより、ムース感がやや強い。とはいうものの、その点を承知して食べるのであれば、食べやすさが魅力のスイーツといえる。崩れないし、こぼれにくい。これは文句なしに利点。
見ればわかるとは思うが、層になっているので、食べ方にも気をつけたいところ。スプーン(あるいはフォーク)で小さくすくうのではなく、底の方まで一気に取ってほしい。そうすることで、より一層の「ショートケーキっぽさ」が堪能できるだろう。
今回は、アスキーグルメ担当のナベコさんにも食べてもらった。
ナベコさん「ミルクムースを土台に、スポンジ、果肉ソースやストロベリームースを重ねているため、ムースが主体。口あたりがなめらかで食べやすいのがよいなと思いました。お茶など水分がなくても食べ進められます。食べやすさを追求したセブンなりの発想なのでしょう」
「びっくりしたのは、よくあるショートケーキとは異なり、スポンジの部分が少なかったこと。いちごの酸味とムースの組み合わせはやさしい味わいです。ただ、スポンジの質感が好きという人は物足りないかな。あと、いちごは果肉ソースとしてのっているので、いちごを一粒まるまる食べたいなら、ちょっと違うと感じるかも」
ショートケーキの味わいを、カップで手軽に楽しめるのがよさなのだろう。「とにかくケーキを食べました!」という充実感には欠けるが、それなら普通のケーキを選べばよい。オフィスなどで食べやすい、アイデアの光るスイーツとして評価したい。
モーダル小嶋
1986年生まれ。担当分野は「なるべく広く」のオールドルーキー。編集部では若手ともベテランともいえない微妙な位置。
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