5G時代は目の前に来ている
2月25日(現地時間)から4日間にわたってスペイン・バルセロナで開催された「MWC Barcelona 19」(以下、MWC)。毎年恒例のモバイル業界最大のイベントだ(今年は「Mobile World Congress」から名前が少し変更された)。
中でも注目を浴びているのが、次世代の通信方式となる5G(第5世代移動通信システム)。簡単にいえば、現在のスマートフォンなどに使われている4Gに代わる通信方式だ。2019年は世界各国で続々と5Gサービスが導入される予定で、MWCでは5Gのポテンシャルを活かしたサービスや端末などを見せる展示が目立っていた。
5Gの通信速度は4Gの10倍以上とされており、遅延がきわめて小さいことも特徴。活用はスマートフォンだけにとどまらず、自動車の自動運転、機械の遠隔操作、遠隔地でのリモート医療など、新しい取り組みへの応用が考えられている。
さらに、従来の10~100倍の接続数に対応するため、インターネットにつながって連携するIoT家電などにとっても有利な通信方式といえる。そのため5Gの本格導入によって、音声アシスタント、スマートテレビ、タブレットなどが、ますます普及していくことも予想される。さまざまなモノ同士が、ネットワークを介してつながる時代が目の前に来ているのだ。
しかし、便利なことだけではない。5G時代の到来で、サイバー犯罪の被害がより甚大なものになる可能性もある。