バーコードを使って他言語の商品情報を提供するサービスを展開するPayke(ペイク)が、都内で記者説明会を開催した。Paykeのサービスを使うことで、訪日外国人旅行者が日本で商品を購入する際、商品情報を自国語で表示でき、購買の拡大に繋がることを目指している。
商品のバーコードをアプリで読み取るだけで
多言語化された商品情報へアクセス可能
Paykeは、沖縄県で2014年に創業したスタートアップ企業。スマートフォンアプリを提供し、アプリ利用者にバーコード読み取り機能やコラムなどのオリジナルコンテンツを提供する。アプリの累計ダウンロード数はグローバルですでに360万。台湾や香港のアプリストアではダウンロードランキングで1位になった経験もあり、月間アクティブユーザー数は十数万人だという。
そのサービスは、商品のバーコードを読み取り、アプリ内でその商品の説明を各言語で表示するというもの。同社の代表取締役CEOの古田奎輔氏は、「モノの価値は情報」と指摘する。店頭で値段やその商品に貼られた成分表を見て購入を決める人はいないし、購入の決め手となるのはその商品の詳細な情報だ、と強調する。
ただ、実際の製品パッケージに表示できる情報には限りがある。複数言語を記載するのも難しいが、商品のウェブサイトに誘導してたとしても、多言語化されていないと外国人旅行客にはリーチできない。
収益はメーカーからの課金
機械翻訳か人力での翻訳かで料金が異なる
Paykeでは、万国共通で使われているバーコードをアプリで読み取ることで、アプリ内にその商品のコンテンツを表示できるようにした。コンテンツは各メーカーが用意することができ、商品の解説だけでなく動画の表示も可能だ。
多言語化の部分はPayke側で翻訳を行なう。料金プランによって、Google翻訳のカスタマイズ版による機械翻訳、人手を使った翻訳から選べる。機械翻訳であってもネイティブによるチェックを入れることもできる。対応言語は日本語、英語、中国語(繁体字・簡体字)、韓国語、ベトナム語、タイ語で、訪日客の多い順に対応を進めているという。
すでに1200社が公式アカウントを作成してコンテンツをそろえているほか、バーコード読み取りが多い商品については、Payke自身が説明を追加しているものもあるそうだ。ロッテや明治製菓といった菓子メーカー、サッポロビールのような飲料メーカー、大手化粧品メーカーなどのほか、地域の酒蔵や中小企業も参加しているという。
すでに対応商品は30万点に達しており、医薬品、化粧品、菓子、日用雑貨、家電などが多いそうだ。