このページの本文へ

前へ 1 2 次へ

秋のヘッドホン祭 2018

ヘッドホン祭で「ワイヤレスの最前線」を探る、完全ワイヤレスの弱点克服と高音質コーデック

2018年10月30日 00時00分更新

文● ゴン川野 編集●ASCII

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

 10月27日~28日、「秋のヘッドフォン祭 2018」(主催:フジヤエービック)が東京・中野サンプラザで開催された。

 市場で人気のBluetoothヘッドホン/イヤホン。多くのメーカーが利便性に優れた製品を展示していた。ワイヤレスイヤホンと言えば、左右独立の「完全ワイヤレス型」が最注目だが、大容量バッテリーの搭載が難しいため長時間再生が困難、専用ケースに収納すると必ず充電されるため、充電回数が増えてバッテリー寿命が心配といった弱点も見えてきた。

完全ワイヤレスの左右またぎは根本的な課題、どう克服するか

 そんな中、完全ワイヤレスイヤホンのバッテリー駆動時間を改善できる技術に取り組んでいるのがクアルコムだ。同社のSoC「QCC3026」は、最新型チップであり、採用メーカーはまだ数社しかない。しかし期待も大きい。

 このチップを使うと「なぜ再生時間が伸びる」のか、理由を解説しよう。

 完全ワイヤレス型イヤホンは左右のどちらかが親機となってL/Rの信号を受け、もう一方の子機に片chの信号を再送信する必要がある。結果、どうしても親機となった方の消費電力が増え、子機よりも先にバッテリーが切れてしまうのだ。仮に子機のバッテリーが残っていても、親機がダウンしてしまえば再生を続けられない。そこでQCC3026は、親機を固定しない仕組みを取り入れた。TrueWireless Stereoという技術だ。適当なタイミングで、左右のイヤホンを親機と子機に入れ替えれば、両方のバッテリーを最大限利用できる。

 このチップを搭載した完全ワイヤレス型イヤホン、AVIOT「TE-D01b」はクラウドファンディングで発売済み。単体で、最大9時間の再生に対応した。一般店舗でも11月上旬に発売予定だ。

AVIOT「TE-D01b」は最大9時間再生に対応。Bluetooth5.0、aptX対応、防水性能はIPX7、ブラック、ネイビー、グレーの3色で展開する。

 さらにヘッドフォン祭では、連続20時間再生を実現したファノーム(FUNOHM)「F2」が発表された。「ファノーム」は、株式会社メイが展開するイヤホンブランド。FUN+OHMの造語である。

大容量バッテリー搭載、アンテナを耳の外に出す、直径13mmドライバー搭載というニーズから独自のデザインを採用する。

直径13mmのドライバーは大きな円盤状の部分に収められ、耳珠と呼ばれる耳の凸部にソフト素材のイヤースタビライザーが引っかかるようになっている。

 いい音を追求して日本、アメリカ、中国、韓国などの企業と協力してイヤホンを作っている。その第二弾が「F2」なのだ。本機はTWS Plus方式にも対応する。これは先ほど説明した親機と子機を入れ替える方式よりもスマートな接続方法で、L/Rそれぞれが直接スマホにつながって、信号を受け取る。つまり左右またぎの問題が発生しないため、より電池寿命が長くなる可能性があると同時に、信号伝送の安定度も高くなる。つまり音切れしにくくなるのだ。

 この方式を使うためには「送信側の機器」(つまりスマホ)が、クアルコムのSoC「Snapdragon 845」を搭載している必要がある。チップ自体は、すでにソニーモバイルの「Xperia XZ2」、サムスン「Galaxy S9」など各社のハイエンドスマホに搭載されている。ただしソフトのアップデートが必要であり、まだ利用できる環境はない。

 F2は、Bluetooth 5.0に対応して、Google HomeやSiriに対応。防水機能(IPX5)を備え、高さ4mからの落下に耐える耐衝撃性能を持ち、直径13mmとイヤホンとしては大型のドライバーを搭載している。

 その音はクリアーで高域がヌケる。歯切れがいい音で、低音の量感はあるが膨らんだり曖昧になることはなく、全体としてスッキリとした音に仕上がっている。11月下旬発売予定。

カラーは白と黒に3種類の迷彩色を加えた5色で展開する。イヤーチップ5サイズ、イヤースタビライザー3サイズが付属する。

充電にはシンプルなふたまたUSBケーブルを使用する。

前へ 1 2 次へ

カテゴリートップへ

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります

この連載の記事

週刊アスキー最新号

編集部のお勧め

ASCII倶楽部

ASCII.jp Focus

アクセスランキング

  1. 1位

    トピックス

    キンキンに冷えてやがる! 夏でもぶっ倒れなくするファン付ウェアの進化形を見た!ワークマン「ZERO-STAGE ファンベスト」

  2. 2位

    AV

    テレビいらない族のための録画機、配線ほぼゼロ、YouTube感覚で番組を見られる「miyotto」がスマートすぎる

  3. 3位

    ウェアラブル

    毎年7月に売り切れるやつ!ソニーの「着るクーラー」が冷却2割増しで最長15時間も冷えるとか神機すぎ!「REON POCKET PRO Plus」

  4. 4位

    自動車

    「こんな小せぇJeepがあるか!」本国アメリカ人も驚く極小ハイブリッドSUVが日本上陸

  5. 5位

    iPhone/Mac

    iPhoneケース、卒業しました。これからは最高に使いやすい「iPhoneバック」で生きていきます。

  6. 6位

    トピックス

    「自動で爆風」普段着を強力9Vファン付きウェア化、イベントも外作業もクールだぜ!サンコー「爆風で上半身爽快『なんでもファン付きウェアにな~る』」

  7. 7位

    AI

    AIがBlenderを勝手に操作 3D制作のハードルが一気に下がった

  8. 8位

    スマホ

    モトローラが“全部入りアンドロイド”の新機種 ドコモやソフトバンクでは8GBメモリー搭載で約2万2000円!

  9. 9位

    AV

    あえて、レトロなスタイルで音楽聴くと楽しい。「Snowsky DISC」が刺さりすぎた36歳の体験談

  10. 10位

    AV

    ついに会話ができるスマートスピーカーが登場!Gemini対応の実力を試してみた!

集計期間:
2026年07月22日~2026年07月28日

MITテクノロジーレビュー

  • 角川アスキー総合研究所
ピックアップ

デジタル用語辞典

ASCII.jp RSS2.0 配信中