マイクロソフトは、MRデバイスHoloLensのInsider Preview(開発者向け先行アップデート)を発表した。このアップデートは「RS5」と呼ばれるもので、これまでは英語にのみ対応していたところ、新たに日本語、簡体中国語に対応した。
日本語バージョンに切り替えることにより、日本語入力や日本語の音声認識が可能となる。なお、日本語バージョンに切り替えるには必要な言語のビルドをPCにダウンロードし、Windows Device Recovery Tool(WDRT)を用いてHololensへインストールしなければならず、セッティングアプリからの切り替えはできない。また、日本語バージョンをインストールする際、HoloLensのデータが初期化されるので要注意。
HoloLensの言語切り替え手順
HoloLensの言語切り替え手順は下記のとおり。
1. Windowsのアカウントでインサイダープレビュー利用について承諾
2. HoloLensでインサイダープレビューを許可したのちに、RS5へアップデート
3. PCにWDRTをダウンロード
4. 簡体字中国語または日本語の、いずれか好きなパッケージをPCにダウンロード
5. ダウンロード完了後、エクスプローラー → ダウンロードを選択
ダウンロードしたZipファイルを右クリックして解凍
6. microUSBケーブルを使い、HololensをPCに接続
7. デバイスが自動的に検出されるのでMicrosoft HoloLensを選択
8. 次の画面で“Manual package selection”を選択
手順5で解凍したフォルダー内のインストール・ファイルを選択(拡張子”.ffu”が目印)
9. ソフトウェアのインストールを選択し、手順にそってインストール
10. ビルドのインストールが完了すると、Hololensのセットアップは自動的に開始される
Hololensを装着し、ガイダンスに沿ってセットアップを行なう
セットアップが完了したら、Settings → Update & Security → Windows Insider Programへと進み、最新のプレビュービルドに設定されていることを確認
これにより、中国語/日本語バージョンも英語版と同様、最新のプレビュービルドに随時更新される
日本語、簡体中国語の入力はスクリーン上のキーボードのみの対応。Bluetooth接続のキーボードを使った入力は現時点でサポートされていない。ただし、日本語/簡体中国語バージョンでもBluetooth接続のキーボードを使った英語入力は可能。
そのほか全体的なアップデート内容
RS5では、言語対応のみならずHoloLensのさまざまな機能がアップデートされた。下記が言語対応以外の全体的なアップデート内容。
・動画撮影の停止機能
動画撮影をスタートメニューまたはクイックアクションメニューから開始/撮影停止が可能。音声操作にも対応している
・TVなどディスプレー出力
HoloLensのコンテンツをSurfaceデバイスやTV画面などに出力できる。マイクロソフトディスプレイアダプターを使用
・新しい通知アイコン
PC操作と同様に、HoloLensの画面上に通知アイコンが現れる。アイコンを見ることで応答できる
・オーバーレイ表示
アプリを使用しながら、文字入力する「キーボード」、ファイルを選べる「file picker」、会話が可能な「dialogs」といったオーバーレイを利用できる
・音量調節の表示
HoloLensの音量ボタンを操作すると、ディスプレーにボリュームレベルが絵で表示される
・ロード中の表示
プログラムのロード中、そのことを示す表示が画面に出る
・Nearby Sharing
HoloLensで撮影した動画や写真を、近くのWindowsデバイスにデータ送信できる
・Microsoft Edgeからのシェア
インターネットブラウザーアプリ「Microsoft Edge」で”シェアボタン”を使い、ウェブコンテンツの共有が可能
待望の日本語サポートを始め、さまざまな機能がアップデートされたRS5。HoloLensユーザーの方はぜひ試してみてはいかがだろうか。