日本マイクロソフト×東宝が実施するプロジェクト「HIBIYA 2018」を体験してきた
迫力ヤバイ! 日比谷に現れる巨大なシン・ゴジラを迎撃するMR体験
2018年05月24日 19時30分更新
日本マイクロソフトと東宝は5月24日、日比谷シャンテおよび日比谷ゴジラスクエアをAIとMRで変革するプロジェクト「HIBIYA 2018」の一般公開を開始した。公開に先駆けて、5月23日にプレス向け内覧会が開催された。
ゴジラが日比谷に! Microsoft HoloLensで味わう大興奮MR体験
HIBIYA 2018は、日比谷ゴジラスクエアで実施される「Godzilla Nights(ゴジラナイツ)」と、日比谷シャンテで実施される近未来の消費体験「Future Retail」からなるプロジェクト。Godzilla Nightsには、Mixed Realityデバイス「Microsoft HoloLens」、Future Retailには「Microsoft Azure」のAI(人工知能)サービスが採用されている。
Godzilla Nightsは、Microsoft HoloLensを活用した屋外アトラクションイベントで、屋外でMicrosoft HoloLensを使ったイベントは、日本初という。
内容は「第一部 日比谷ゴジラ迎撃作戦 戦略会議」と「第二部 日比谷ゴジラ迎撃作戦 実行」の2部構成。参加者は、巨大不明生物特設災害対策本部(通称:巨災対)の一員となって、東京駅に向かうゴジラを日比谷で迎え撃つ任務に参加することになる。
スタッフにMicrosoft HoloLensの装着方法を教えてもらい、装着すると迷彩服を着た自衛官が登場し、作戦について説明してくれる。テーブルには日比谷周辺のマップが置いてあり、Microsoft HoloLensを装着しているとホログラムで戦闘機や戦車、ヘリが映し出される。また、自衛官がホワイトボードに「Pupture」と記入すると、デジタル情報に置き換わり、ホログラムとして表示された。
第2部ではステージ上に上がり、ゴジラを迎え撃つことになる。ドキドキしながら待っていると、ちょうど東京ミッドタウン日比谷の方から118.5mのゴジラの姿が見え始める。ゴジラの全貌が現れ、「シン・ゴジラ」で登場したゴジラであるのが確認できた。
目の前にゴジラが現れ、うわぁヤバイ! と思っていると、自衛官の掛け声が聞こえる。Microsoft HoloLensの音声認識機能により、参加者の「ミサイル発射!」という掛け声とともにミサイルが発射され、ゴジラに着弾する。ミサイルでの攻撃は数回繰り返され、着実にダメージを与えられているのではないかと思っていると……。
現実世界の風景の中に、いきなりゴジラが現れるというのが、VRではなくMR(Mixed Reality、複合現実)ならではの魅力。目の前に巨大なゴジラの全貌が現れたときの臨場感は、興奮と恐怖でいっぱいだった。
Godzilla Nightsは、5月24日から5月29日まで実施予定で、抽選で140名を招待。残念ながら申込期間は終了しており、驚くほどたくさんの応募があったという。今後再度実施するかは未定だが、もし実施されるときが来たら、ぜひ体験してみてほしいと思った。
AIが年齢、性別、表情を分析し、オススメ映画の予告を自動編成
日比谷シャンテで実施されるFuture Retailでは、未来のショッピング体験などが可能だ。日比谷シャンテの地下2階の休憩スペースのデジタルサイネージには、Microsoft AzureのAIサービス「Cognitive Services」を採用。サイネージの上にあるカメラで前に立った人の年齢や性別、表情などを分析し、オススメ映画の予告を自動編成して放映する。
実際に、女性が前に立つと、カッコイイ俳優さんが多く登場する作品の予告に切り替わり、私が立つと「僕のヒーローアカデミア THE MOVIE ~2人の英雄ヒーロー~」の予告になった。
また、日比谷シャンテ内の店舗などにセンサーを設置し、監視カメラの映像と合わせて混雑状況を分析。Microsoft Azureが提供するリアルタイム空席管理データーベースを通じて、日比谷シャンテ内にあるデジタルサイネージに店舗の空席情報などを表示する。
待ち時間に座るイスに人が座っていると、デジタルサイネージの該当店舗の表示が「空」から「待ちあり」に表示された。また、サイネージに表示されたQRコードを読み込めば、スマートフォンでも空席情報が確認できる。TOHOシネマズ 日比谷もオープンし、映画鑑賞する人が多く訪れる日比谷。映画の時間により普段とは異なる時間帯が混雑する。以上のような特殊な混雑状況でも、デジタルサイネージに表示された情報をみれば、すぐに待ち時間のない店舗をみつけることができるというわけだ。
そのほか、リンガーハット 日比谷シャンテ店では、Microsoft Azureを活用した注文・決算システム「Putmenu」。店舗に入って食べたいメニューをスマホから注文し、決算までできる。料理ができたらスマホのアラームが鳴り、あとは取りに行くだけ。これにより、注文待ちの無駄な時間がないスマートな飲食体験ができる。また、Microsoft Translatorにより、12言語でのアプリ操作が可能だ。
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