中谷インストゥルメンツは共鳴現象を利用して音を奏でる弦楽器「SympaSizer(シンパサイザー) S1」を4月27日から受注生産で販売します。価格は19万8720円。注文確定後、2~3ヵ月程度での発送となります。
楽器でありながら、直接演奏するための機構を持たないのが特徴。共鳴弦のみがボディの内部に張られており、エレキギターや電子ピアノなどの電子楽器、あるいは音楽プレーヤーなどからの信号を入力することで、弦が共鳴し、インドの古典楽器・シタールの共鳴弦のようなサウンドを生み出せるとしています。いうなれば「ほかの楽器に共鳴するだけの楽器」。
エレキギターの音に本製品を共鳴させたデモ演奏
シタールの場合、フレットの下にも金属弦があり、上の弦で出された音に共鳴するようになっています。また、胴体の中央に「ジュワリ」というコマがあり、弦が振動するとそのコマに触れるため、独特の持続音が生まれます。
SympaSizerは、特殊な形状のブリッジを使用することにより、共鳴弦の振動に、複雑な高次倍音成分を付加しているとのこと。これにより、単純な音を入力しても、シタールのように複雑な高次倍音が付加された共鳴音を響かせられるとしています。
また、ボディー部や空気の振動によって共振させているわけではなく、入力音から変換された磁気が非接触でスチール弦に作用しているとのこと。そのため入力音をほとんど響かせずに共鳴弦を鳴らせるほか、入力音と共鳴音を任意のバランスでミックスして出力することも可能。共鳴音のみを出力することもできます。
接続端子はDC In、Input(モノラル標準)、Output(モノラル標準)。サイズは幅202mm×奥行148mm×高さ750mm(脚部展開時)。重量はおよそ5.3kg(ACアダプターを除く)。
中谷インストゥルメンツは2014年11月に東京ビッグサイトにて開催された「2014楽器フェア」に本製品を展示しており、2017年12月より試験販売を始めていたとのこと。受注は同社の販売サイトから。