巻き込み、巻き込まれ、人生を変えてきたコミュニティ好き大集合
コミュニティ愛をひたすら語るJAWS DAYSの「コミュトーーク!」ってどうよ
2018年04月10日 07時00分更新
「巻き込む人」たちがコミュニティに巻き込む理由を語る
続いて巻き込む側として登壇したのは、いつものkintone Cafeの金春さんといつものCMC_Meetupの小島さん。巻き込む側ならではのダークサイドな気配をまとった二人は、ビジネス面でのコミュニティの効能を語る。
コミュニティ経由での採用で実績を積んでいる金春さんは「コミュニティに関わった人で食いっぱぐれた人はいない」と第一声。続いて小島さんも、「コミュニティで人に信頼されているのは、ビジネスに換算しやすい。ブログで辞めますとフリーエージェント宣言するだけでオファーがいっぱい来るのであれば、今のうちにコミュニティにコミットした方が経済合理性が高い」と横文字多めな小島節を披露。
そんな金春さんも最初にコミュニティに来たときは「キモっ!」という感想だったが、行けば行くほど引き込まれていったという。数年前、Facebookで20人だった友達が、すでに1000人近くになっている金春さんは「大人になって友達ができる経験はコミュニティの魅力」と語る。そして、小島さんが「今は企業よりコミュニティの方が力を持っている。コミュニティビルドできる人は、企業といいリレーションが作れる。今や企業はみなさんのことを放っておかない」とアピールする。
また、「地方とコミュニティ」というテーマでは地元コミュニティを盛り上げる立場として高知県庁の武市さんが登壇し、「参加者の少ない地方のコミュニティは、メンバーが固定され、内輪感が出てしまう」と指摘。自治体職員と仲良くなり、巻き込まれたい大学生を巻き込むことでメンバーを増やせると説明した。
長野でSORACOM UGを運営している沖さんは、自分の仕事とは関係ないところでコミュニティをよりどころにしているという。「勉強会は複数あるけど、つながりが疎遠なので、SORACOMでコミュニティもつないでいきたい」と語る。
共通の仲間ができるのはうれしい
「共通の仲間ができるのはうれしい」というテーマで語ったのは、Salesforce.comのユーザーコミュニティであるTokyo SFDCの米井さん。こちらも大阪でUmekita Forceを主催する山田さんに巻き込まれたクチだ。「6年前、Salesforceを使っているエンジニアは少なかったし、一人で戦うのはつらかった。中の人に誘われて、コミュニティを立ち上げたが、仲間も増えて楽しくなった」ということで、気がついたら6年の年月が経っていたという。
セキュリティコミュニティのOWASP Japanの田端さんは、能動的にセキュリティ分野に飛び込み、「脆弱性が出ると、みんなサイヤ人のようなすごい能力を発揮する(笑)」というパワフルなメンバーに囲まれるようになった。今回のJAWS DAYSでも登壇機会が用意されたが、「開発段階からフレームワークを使ってセキュリティを守っていった方が楽であることを啓蒙していきたい」(田端さん)とのことだ。
エバンジェリストやアドボケイト同士のコミュニティとして、開発者同士のつながりを重視するDevRel Meetupを主催する中津川さん。参加者に対して「みなさん、会社で浮いている人だと思うんですよ」と第一声を上げると、会場から大きな笑いが起こる。新しいことに頭が行きすぎ、ある意味浮いている人たちが集まって、いい話をするのがDevRel Meetupだという。
続いての登壇はTwilioJP UGの高橋さんとMasterCloudの堀岡さんのかけあい。高橋さんはAPI型音声サービスとして長らく親しまれてきたTwilioは長らくコミュニティ活動をしてきたが、運営メンバーが欠けてしまったことで、活動も停滞していたと説明。4月から新たにコミュニティを立ち上げ直すと宣言した。一方、MasterCloudの堀岡さんはマシンガントークの高橋さんの息継ぎの間を狙って、「コミュニティ楽しいです!」「MasterCloudよろしくお願いします!」と寸釘コメントを挿入。どう考えても、大きなインパクトを参加者に与えた「MasterCloud得」だった。