最近よく耳にする人工知能。英語では「AI」(artificial intelligence)と言われますが、そのしくみや身近な利用例について子どもから質問された場合、どのように答えるでしょうか? 角川アスキー総合研究所では、身の回りのどこにAIが使われているのか、ディープラーニング(深層学習)が登場するまでの歴史、さらにはAIの未来について、親子で楽しく学べる書籍『はじめてのAI いま知っておきたい未来のくらし』(監修:中島秀之、著:松林弘治、発売:汐文社)全3巻を、3月末に刊行いたしました。
イラストと写真で人工知能をやさしく解説
『はじめてのAI』の第1巻では、コンピューターの概説にはじまり、ロボットと人工知能の関係、ロボット掃除機や車の自動運転など、身の回りの人工知能とそのしくみを紹介しています。第2巻では、思考(考えること)の探求、コンピューターの歴史、人間の脳を模倣する取り組みについて解説。第3巻では、人工知能を理解する上で重要となる「学習」やニューラルネットの概念を取り上げています。
どれも難しい内容ではありますが、よしのゆかこさんのかわいいイラストや写真、説明図などで、視覚的にわかりやすい構成となっています。Google DeepMindの囲碁AI「Alpha Go」がプロ棋士に勝利した事例など、身近な話題も豊富に掲載。「AIのせいで人間の仕事がなくなるの?」といった、よく聞く疑問などについても紹介しています。
さらに、本シリーズの大きな特徴として、コンピューターと人間を見分ける古典的な手法である「チューリングテスト」を実際にやってみたり、人工知能の基礎を「ニューラルネットごっこ」で学ぶなど、子どもたちが“実際に体験してみる”パートが、いくつも用意されています。
プログラミングや人工知能を学ぶ理由
『はじめてのAI』全3巻は、昨年の発売以来好評を博している『パソコンがなくてもわかる はじめてのプログラミング』全3巻(監修:坂村健、編・発行:角川アスキー総合研究所、発売:汐文社)に続いて刊行いたしました。
どちらのシリーズも、エンジニアや技術コンサルタントとして活躍中で、『子どもを億万長者にしたければプログラミングの基礎を教えなさい』(KADOKAWA/メディアファクトリー)の著者でもある松林弘治氏が執筆。また、『はじめてのAI』は、AIの現状をとりまとめた書籍として高く評価されている『AI白書 2017』の編集委員長で、日本の人工知能研究の第一人者である東京大学大学院 情報理工学研究科の中島 秀之特任教授が監修しています。
こうした、プログラミングや人工知能を学ぶとりくみが活発になっている背景には、2020年に予定されている小学校におけるプログラミング教育の必修化があります。文部科学省『諸外国におけるプログラミング教育に関する調査研究』の報告書を見ても、海外では様々な形で子供にCS(Computer Science)、IT(Information Technology)、DL(Digital Literacy)などの教育が施されています。各国が「STEM(Science、Technology、Engineering、Mathematics)教育」、つまり科学・技術・工学・数学分野の教育に重点を置いているのが現状なのです。家庭でもこれらの知識に親しんでおく必要があると言えます。
人間とAIの未来のために知っておくべきこと
人工知能が人間の知能を超える時期(シンギュラリティー)について議論されていますが、本書『はじめてのAI』を読むことで、人工知能の基礎知識に加え、人間とAIの未来のために知っておくべきことがわかります。
本書は学校図書館向けに刊行された書籍ですが、一部書店やネット書店でも購入することができます。新学期がスタートした今、プログラミングや人工知能を学ぶきっかけとして、本書を子どもとともに読み進めてみてはいかがでしょうか。
『はじめてのAI いま知っておきたい未来のくらし』
- ①こんなにある! 身の回りの人工知能 https://www.choubunsha.com/book/9784811324616.php
- ②人工知能のはじまりとこれから https://www.choubunsha.com/book/9784811324623.php
- ③人工知能のしくみとディープラーニング https://www.choubunsha.com/book/9784811324630.php
- 監修:中島秀之、著:松林弘治、編・発行:角川アスキー総合研究所、発売:汐文社
- 発売日:2018年3月
- 判型・ページ数:AB判、各48ページ
- 定価:各2,600円+税
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