「dynabook RZ73/H」は、東芝クライアントソリューションの13.3型モバイルノートパソコン2018年春モデルだ。ウェブ直販サイト「東芝ダイレクト」での直販価格は17万4960円からになっているが、Room1048会員(東芝ID)価格は9万9144円(4月1日現在)で購入できるお買い得感の高い1台だ。
CPUはCore i5-7200U(2.5GHz)を搭載し、一般的な作業なら十分にこなせる性能を持っている。前回のベンチマークテストに引き続き、今回は一般的な作業とはどの範囲まで含まれるのかを考えながら、実作業をしつつタスクマネージャーで動作状況を確認してみた。
DVDを観ながらテキスト入力
dynabook RZ73/Hは、モバイルノートながらDVDスーパーマルチドライブが内蔵されている。光学ドライブ内蔵で厚みおよそ21.4mmと意外にも薄めに仕上がっているのは魅力だ。
せっかくDVDスーパーマルチドライブがあるので、DVDを観ながらテキスト入力をしている状態で、タスクマネージャーで動作状況をチェックしてみた。
DVDの画面が真っ黒になっているのは大人の事情で、実際にはしっかりアニメが流れているのでご心配なく。テキストは1から打ち込んだものではなく、コピペした状態から書き換えたり作業を加えた状態だ。DVDの再生開始時にCPUの使用率が80%くらいまで上がったが、それ以降は定期的にDVDへの読み込みで50%程度の使用率になる程度。テキスト入力ではまったくといっていいほどCPU使用率に影響はなかった。
試用機のメモリーは4GB搭載で足りるかが気にはなったものの、この程度では問題なかった。
ブラウザーゲームでチェック
最近はスマートフォンでゲームを遊ぶ人も多いが、私は基本的にパソコンでゲームをする。最近はちょっと時間が空いたときに遊びやすいブラウザゲームがお気に入り。
こちらもはっきりと画面をお見せできないが、DMM GAMESで提供されているブラウザゲームを2つ、同時に起動させてみた。
フラッシュを使うゲームを2つ起動すると、エフェクトが発生したときや、読み込み時に動作が重く感じるときがあるが、平行してプレーするだけであれば十分だ。さすがに3つ起動は重かったが、2つまでなら大丈夫そうだ。CPUの使用率もたまに100%までいくときはあるが、平均すると60~80%くらいで、ほかにテキストを観たり、ウェブブラウジングでも攻略wikiを確認するくらいなら全然問題ない。
フラッシュを使うブラウザゲームが1つなら、例えばyoutubeの動画や、ニコ生の放送を観ながらでもわずかにゲームが重く感じるくらいでプレーに支障はない。フラッシュを使うのでこちらもメモリー容量が心配だったが、4GBでも思ったよりは足りているようだ。
4K動画を再生
最近ではスマーとフォンでもフルHDを超えて4Kで動画撮影できる機種が多い。そこで、表示はディスプレーの解像度の1920×1080ドットになってしまうが、デジカメで撮影した4K動画を再生してみた。
再生したのはパナソニックの「GH5S」で撮影したシネマ4Kの動画。記録解像度は一般的な4Kよりも横が広い4096x2160ピクセル/60Pで撮影している。20秒程度だがファイルサイズは約300MBほどだ。これも最初の読み込み時にCPU使用率が高めになるが、上がって80%くらいまで。再生は始まってしまえば10%にも満たない程度で落ち着く。動作再生しているだけならコマ落ちも感じなかったので4K動画再生も問題ないといえる。
デジカメで撮ったRAWデータを現像してみる
続いて、アドビのLightroomでデジカメ画像を現像してみた。2400万画素のデジカメで撮影したRAWデータ200枚を、少し明るさと色の補正を実施し、JPEGで出力と16bitPSDデータ出力を計測。
JPEG(最高画質)出力には約33分、16bitPSDデータでの出力には約40分ほどの時間がかかった。40分と聞くと遅いと思うかもしれないが、200枚の出力である。16bitPSD出力1枚あたり約12秒と、これはまったく遅くはない。ただしCPUの使用率は出力中ほぼ100%まで使い切るため、どうじにほかの作業はできない。この辺はGPU性能にはあまり影響ない作業なので、CPUパワーでうまく乗り切っている感じだ。
現像したデータをPhotoshopで作業
Photoshopも実はGPUの能力をあまり必要とはしない。中にはGPUがなければ重くなったり、実行できないフィルターもあるが、基本的な作業ではCPUパワーで乗り切れる。
思ったよりも普通に明るさ補正や色補正は簡単にこなせたので、目一杯重い処理をしてみた。といっても、右下のレイヤーを見てもらえばわかるが、十数枚のレイヤーを重ねてそれぞれに補正をかけて処理を実施している状態だ。これだけの処理を重ねてようやくメモリーを使い切り、仮想メモリーとしてストレージにアクセスさせている。
レイヤーをいくつも重ねてフィルターをかけたり補正したりしといった重い処理でなければ、Photoshopでの作業もそつなくこなせる。画像1枚の明るさ補正や色補正でレイヤーを4~5枚程度重ねる程度なら、dynabook RZ73/Hで問題はない。
ネックになるのはGPUを使う機能を利用するときくらいだ。PhotoshopでGPUを利用する作業の1つが、「ぼかしギャラリー」。ぼかしギャラリーは、デジカメのエフェクトによく採用されているミニチュア的な処理を行なう機能で、レンズの絞りによるボケ方をシミュレートできる機能だ。ただし、ぼかしギャラリーもまったく機能しないわけではなく、処理に時間がかかりやすいだけなので、作業に制限がかかるわけではない。
13.3型とサイズだけを考えるとモバイル用やサブ機と思ってしまうが、性能はメインマシンとしても十分。GPUを使うようなグラフィック重視のゲームやアプリは若干の制限があるが、そもそもそのような作業をしたい人はちゃんとGPUを別途搭載しているマシンはを買うべきで、dynabook RZ73/Hに求めるものではないだろう。それらの一部の作業を除けば、dynabook RZ73/Hが出来ない作業は少なく、普通に快適に使えるノートパソコンだ。
Room1048/東芝ID会員(無料)なら、直販価格9万9144円から!
東芝製ノート共通の注目ポイントとして紹介しておきたいのが、その価格。dynabook RZ73/Hの場合、東芝ダイレクトの直販価格は17万4960円からなのだが、Room1048会員(東芝ID)価格は9万9144円(4月1日現在)からとなっている。
このほかの東芝製ノートもかなりお得な価格になっているため、ノートPCの購入を考えている方は、とりあえずRoom1048/東芝ID会員(無料)になることを強くオススメしたい!
試用機の主なスペック | |
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機種名 | dynabook RZ73/H |
CPU | Core i5-7200U(2.5GHz) |
グラフィックス | インテル HD グラフィックス 620 |
メモリー | 4GB |
ストレージ | 128GB SSD |
ディスプレー | 13.3型(1920×1080ドット) |
内蔵ドライブ | DVDスーパーマルチドライブ |
通信規格 | 有線LAN(1000BASE-T)、無線LAN(IEEE 802.11a/b/g/n/ac)、Bluetooth 4.1 |
インターフェース | USB 3.0端子×3、HDMI端子、ミニD-sub 15ピン、マイク入力/ヘッドフォン端子、有線LAN端子、SDカードスロットなど |
サイズ/重量 | およそ幅316×奥行229×高さ17.2~21.4mm/約1.32kg |