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ブランド価値の再定義はこれから

本当の復活と言えるのか? ソニー平井時代の業績を総括する

2018年02月16日 09時00分更新

文● 大河原克行 編集●ASCII

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平井時代の「ソニーらしさ」とは何だったのか

 2012年4月12日の経営方針説明において、平井社長は、「ソニーを変える。ソニーは変わる」と宣言した。

 それから、5年以上経過し、過去最高利益を達成するソニーは、まさに、この宣言通りに生まれ変わった。

 だが、ソニーの復活感に対して、強い印象が持てないのも事実だ。

 それは、かつてのソニーのように、ソニーブランドを力強く牽引する事業が見当たらないからともいえる。

 業績の観点からいえば、プレイステーション4がその代表格となるだろうが、スマホなどにも広がるゲーム市場において、圧倒的なプレゼンスを誇っているわけではない。

 だが、ソニーらしいといえる商品が増えているのは確かである。今後の課題は、それらを、ソニーブランドを力強く牽引する製品へと育て上げられるかどうかだ。それが、株式市場からの評価にもつながり、テクノロジーカンパニーを標榜するソニーにとって、課題となっている時価総額の引き上げにもつながるだろう。

 今後、力強くソニーブランドを牽引する製品やサービスを生み出せるか──。そう考えると、自他ともに認めるカメラマニアで、モノ好きである平井社長兼CEOにこそ、次の3年間まで、舵取りをしてもらいたかった。

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