今夏TBS系列でドラマ化が決定!!
映画化され単行本も出版された、この「ホントの」物語は、この夏連続ドラマ化されることになった。映画撮影中に五十嵐先生は、プロデューサー陣にそんな話をしていたという。夢はまた実現したかたちだ。ここで、ドラマのプロデューサーである韓哲(ハン・チョル)氏に話を聞いた。
韓 私自身は映画を見て初めてチアダンスの魅力を知りました。JETSの存在も情報としては聞いたことがありましたが、ホントにあった話だということを知ったうえでとても感動しましたし、どんな世界でも通じる「大切なこと」が詰まっていると感じました。
ドラマ化させていただきたいと五十嵐先生にご相談をしにうかがったときは緊張でドキドキしました。ドラマ化にあたって実話をベースにした映画とは違うオリジナルストーリーを考えていたのですが一蹴されてしまうのではないかと……。ですが先生からいいですよって言われてほっとしました(笑)。とてもうれしかったですね。
正直現段階ではまだ詳しくお話できないのですが、JETSというリアルなチームの3年間の優勝までの軌跡を描いた映画が、ものすごく僕の中では完成された物語だと思っているので、ドラマでは映画とは違うアプローチをしてみたいと思っています。先生のノンフィクションの本を読むと、映画ではあまり描かれていない先生の心情がわかるんですね。映画は生徒の目線で描かれているのですが、本を読むと先生目線だとこうだったんだって。ドラマでは、先生目線での物語も描いていくことで、新たな面白さがきっと出てくると思ったので、この本をとても参考にしています。
夢は福井をチアの街に!
五十嵐先生は「これでもオブラートに包んでいる部分も多いんですが」と笑っていたが、それこそ五十嵐先生が憧れていた学園もののドラマのように、このドラマに登場する先生がいま学生の人も先生の人からも憧れの存在になるかもしれない。最後に、今後の夢を聞かせてもらった。
五十嵐 夢というのは大事で、生徒たちも目の前に山があると登ると思います。今年の世代は残念ながらフロリダの大会に行けなくなって生徒たちはみんな意気消沈しています(チアダンスとしてジャズダンス、ヒップホップ、ポン、ラインダンスというミックスされていたジャンルは排除されつつあり大会へ推薦されなかったため)。
とはいえ、どうしても大会で勝つというよりは、若い間に、いろんなジャンルにチャレンジする競技というものに魅力を感じているので、このチアダンスというものにこだわりたいなと思っていて、いま別の大会があるラスベガスへ行くことを目指すということがひとつの夢。それからショーの本場であるニューヨークでチアダンスすることもひとつの夢です。それから、福井でチアダンスのショーをやって、来られた方がみんな元気になってくださり、それをベースにしつつ福井の街がチアの街になるという構想があります。
夢を臆さず言う。すると、自然と夢はかなうものだと言う。
五十嵐 天海祐希さんが映画で私の役を演じてくださいましたが、実はあこがれの女優さんで、私の夢ノートには天海さんのような人になると書いてあったんですよ(笑)。そうやって書いたり、言うということが、とても大事なことなんだということを生徒たちに伝えて、生徒たちもそれぞれの道でリーダーになり、JETSみたいに志の高いチームを作っていくということも夢ですね。
天海さんになるのではなく、天海さんが五十嵐先生になってしまったが、常に夢を追いかけるということはとても重要な事だと、五十嵐先生の体験を見聞きして痛感した。
ノンフィクション「チア☆ダン『女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話』の真実』」、2017年のオリコン「新書ノベルス」部門年間第5位を獲得した「小説 チア☆ダン 女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話」(角川つばさ文庫)や、映画「チア☆ダン『女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話』」のBlu-ray/DVDが発売中なので、ドラマの前に一度読んだり観たりしてみてはいかがだろう。