言わずもがな盛り上がりを見せる電子決済市場。ECのみならず実店舗でもキャッシュレス化を合言葉に、年々利用者が増加しております。そこで今回は、電子決済とはどのようなもので、どのような種類があるのか? さらに、今後の発展の方向性や店舗側が「電子決済」を利用すべき理由についてご紹介してまいります。
そもそも電子決済とは?
電子決済とは、広い意味では現金を用いずに電子的データで処理をする決済方式と一般的に定義されています。具体的にはオンラインでのクレジットカード決済、デビットカード決済、プリペイドカード決済に加え、Suciaや楽天Edy、nanaco等の電子マネー(電子通貨)を加えたものを指します。
電子マネーをクレジットカードを中心とした電子決済を区別する向きもあります。しかし、Suicaとクレジットカードが一体化したビュースイカカード、楽天Edyとクレジットカードが一体化した楽天カードが登場するなど今後両社の関係が密接になっていくことから、電子マネーを含めて電子決済とみられるのが一般的です。
まだまだ拡大を続ける電子決済市場の動向と市場規模
現在では一部バズワードを含みつつ活況を呈している電子決済市場ですが、2020年に向けて、この盛り上がりはしばらく継続するものとみられています。
野村総合研究所によると、2017年の電子決済(ここではクレジットカード、デビットカード、プリペイドカードのみ)取扱高のシェアは全体の24%(クレジットカード決済:58兆円(19.6%)、デビットカード決済:1兆円(0.3%)、プリペイドカード決済:9.6兆円(3.2%))と予想されていますが、2020年には38%(クレジットカード決済:73兆円(24.7%)、デビットカード決済:1.5兆円(0.5%)、プリペイドカード決済:12.5兆円(4.2%))までと利用規模が拡大するものと推定されています。
また、2017年10月に日本銀行が発表したデータによると、直近3年間で電子マネーの決済件数と決済金額はともに年率10%以上の成長を継続しています。(※2016年の決済件数は5,192百万件、決済金額は51,436億円)
2017年に入ってからも電子マネーによる決済件数は継続して成長を続けており、過去のデータを見ても、決済件数と決済金額年々増加傾向にあることが分かります。
2020年に向けた訪日外国人向けサービスの充実に伴い、キャッシュレス環境整備は今後もより一層加速していくものと考えられています。
電子決済は消費者と加盟店の双方にとってメリット?
電子決済の導入は、消費者と店舗の双方にメリットをもたらします。もはや生活になくてはならなくなったものから今後活用が期待されるものまで、そのメリットも様々です。
<消費者側のメリット>
・オンラインショッピングがお手軽かつ迅速化。
・クレジットカードなど決済媒体の紛失時での利用停止が可能。
・小銭を出す必要がないため、スムーズな店頭決済が可能。
・ポイントの蓄積が可能。
<店舗側のメリット>
・消費者のニーズに合わせた販売機会の増大。
・混雑時などレジ処理の高速化。
・オンライン/オフラインショップにおけるリピーターの獲得。
店舗に設置するタイプのCAT端末や最近ではスマートフォンを利用した決済、サブスクリプション型サービスに対応した継続的な課金など、消費者と店舗側のニーズに合わせて電子決済も多様化を進めています。ユーザーである消費者側のメリットが高まるほど、店舗側は対応を急がない限り売上機会を損失することにつながりかねません。
また、これまでご紹介してきたように、多彩な決済手段を駆使した支払い体験がさらに当たり前になりつつある今、複数の決済手段を同時に管理できる体制を整えておくことが店舗側には求められることになるでしょう。
著者プロフィール
正木 聡帆
ROBOT PAYMENTへ入社後、決済サービス営業部へ配属。これまで500店舗以上のオンライン決済システムの導入に携わる。 現在はオンライン商談ツールを用いた新たな営業手法を取り入れながら、日々新規顧客の課題解決に取り組んでいる。
※本記事は「ROBOTPAYMENT公式ブログ」に掲載されたものを転載しております。
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