福井県小浜市とクラウド漁業、KDDIは11月20日、鯖の安定供給と知識・技術の伝承を目指した産官学連携の取り組み「鯖、復活」養殖効率化プロジェクトを開始すると発表した。
近年、乱獲などの影響で全国的に鯖の漁獲量が減少、小浜市の漁獲量も激減しており2015年の漁獲量は1トン未満まで落ち込んでいるという。鯖養殖の事業採算性を確保するためには、飼育規模を拡大する必要があるが、水温と給餌量の関係を明確化し、生残率を高める課題がある。
プロジェクトでは、養殖いけすに、水温、酸素濃度、塩分濃度を1時間に1回測定可能なIoTセンサーを設置、漁業をデータ化していけすの状態をリアルタイムで監視。さらに給餌場所、給餌量、タイミングをタブレット入力によって管理する「デジタル操業日誌」を導入し、漁師の経験と勘でなされているノウハウをデータ化。
今後、蓄積されたIoTセンサーによる外環境データと漁師のノウハウデータの相関を分析することで、養殖の効率化を図り、後継者育成課題の解決に貢献することを目指している。本格的な運用は2018年2月中旬に開始する予定。