●「新・三種の神器」は
食洗・ロボット・洗濯乾燥機
1950年代に「三種の神器」といわれたのは冷蔵庫、洗濯機、白黒テレビ。いまは共働き夫婦が精神的なゆとりを確保できる「食器洗い乾燥機」「ロボット掃除機」「ななめドラム洗濯乾燥機」の3つが新・三種の神器といわれているそうです。
ただ、三種の神器というにはまだまだ普及率が低いのが現状。
普及率は食洗機約25%、ロボット掃除機約5%、ななめドラム洗濯乾燥機約14%。食洗機は場所がないことのもありますが、「サボってると思われる」という感覚も根強く、普及速度が鈍いようです。普及率7割を超える欧州と比べると相当な低さ。それでも実際に食洗機を使ってみると、9割が「時間に余裕が生まれた」と回答したそうです。
ちなみに調査によれば、家事に費やしている時間は平均約105分ほど。家事の時間を減らせたら増やしたい時間は何かという質問に対する回答No.1は、「睡眠時間」。切ない気持ちにもなりましたが本当にそのとおりです。
家事の時間について衝撃だったのは「夫が家にいて家事をしていると妻がかえって忙しくなる」という東京ガス 都市生活研究所の調査結果(2011)。
「夫の在宅時間が長いほど家事時間は延びるのですが、夫の在宅時間が延びるほど妻の家事時間も延びているんですよね。ここで相手の手間を増やさないようにすることで現象は軽減できるかなと思います」(三木さん)
手間を増やさない行動はたとえば、飲み終えたペットボトルをリビングのテーブルに置きっぱなしにしないとか、自分が食べた食器をそのままにしておかないとか。当たり前すぎて子どもかよと泣きそうになりましたがたしかに納得できました。
「家事の8割は日常の掃除や洗濯などマイナスをゼロに戻す仕事。一方、DIYやパーティー料理などプラスをクリエイトする仕事は家事の2割程度。男性はこちらを好む傾向があるのですが、注目しなければならないのは8割です」(三木さん)
●家事の鍵は「情報共有」
いつ何をするか明らかに
三種の神器、あらためて1つ目は食洗機です。
パナソニックの最新食洗機は庫内容量が大きくなり、1日分の食器がまとめて洗えます。フィルターも改良してお手入れが週1回でよくなりました。直径26cmのフライパン、油でぎとぎとになった魚焼きグリル、穴に手が入っていかないチーズおろし金などの調理器具も食洗機で洗えます。ものによっては調理家電のパーツも洗えるそうです。
三木さんいわく、夫が妻から家事のダメ出しをされるときは「クオリティ」「タイミング」の2つがありますが、食洗機はそれを2つとも解消してくれるそうです。
クオリティは「食器を洗っても汚れが残っている」。タイミングは「遅く帰った夫が1人で食べたごはんの食器を朝まで片づけずに放置してしまう」。後でやろうと思ってたんだよ、と説明して妻にイラつかれる悲しい話がありますが、両方を解消できるのが食洗機だといいます。そう言われるとものすごく欲しくなりました。
2つ目はロボット掃除機。
パナソニックのロボット掃除機ルーロ最新型は学習機能を搭載、間取りをおぼえて掃除ができます。レーザーセンサーを搭載、細い家具の脚まで識別し、きわまで掃除ができるそうです。スマホで外出先からも操作できます。ゴミの多かった場所をアプリ内のマップで確認したり、掃除したくない場所を指定したりもできるそうです。
そして3つ目はななめドラム洗濯乾燥機。
新製品は液体洗剤、柔軟剤の自動投機能つき。洗剤はわが家のように適当に目分量で入れるだけならラクですが、洗濯物に応じて適量を入れようとすると面倒なので便利です。やはりスマホアプリで外出先からも運転予約や運転状況の確認ができます。
三木さんは、ロボット掃除機・洗濯乾燥機に共通する「スマホで確認ができる」という特徴が家事シェアにとっては大事だと指摘していました。理由は、「いつ家事をやっているか」が見えるようになるからだそうです。
「家事はやらない人からしてみれば『いつのまにか終わってる』もの。家事は姿が見えないと終わって当たり前、終わってないとイラッとされるもの。家事シェアでは目に見えることが大事です」(三木さん)
これも本当に「それな!」でした。
家事は評価されない仕事と表現されることがありますが、仕事でもいつどんな業務が発生するかわかっていればチームで分担できます。家事をチームワークととらえるなら、業務にかんする情報をなんらかの形で共有することが大事です。ふつうの家事にしてもコミュニケーションで解決できる部分があるのではと感じました。
おまけで三種の神器ではないですが、パナソニックがもう1つ勧めていたのは温水洗浄便座泡コートトワレです。
理由は男性の立ちションでおしっこがパジャマや壁に飛び散ってしまうから。泡コートトワレはモコモコした泡で便器をコーティングするので立ちションでも飛び散りが少なく、お掃除がラクにすむよということでした。
これも「家事の手間を増やさない」ですかね。男としては突起があることを申し訳なく思いますが、気兼ねなく立ちションできるのはいいなと感じます。