ライトアップ系のPCパーツが各社から続々とリリースされている昨今。特に充実してきたのが、LEDを搭載したケースファンだ。単色で光るようなケースファンは以前から一定の数があったが、ASUSのLED制御機能「Aura Sync」などに対応するRGB 4ピン搭載のマルチカラー製品が増えたことで、PCをコーディネートする際の自由度も高まっていると言っていいだろう。
そんな中、Cooler Masterが9月19日にケースファンやコントロールボックス、分岐ケーブルなど計7製品を一挙に国内リリースしたことは注目に値する。単純にマルチカラーのファンを探している人はもちろん、同社のPCケースやCPUクーラーとあわせて自作PCを組み上げたいという人にとっても魅力的なプロダクトだろう。編集部にレビュー用機材が届いたため、この記事ではラインアップや使用感などをチェックしてみる。
ファンは120mm / 140mmの2サイズで、ブレードの異なる3モデルを用意
120mmモデルは、風量を重視しエアフローを生み出すのに向く『MasterFan Pro 120 Air Flow RGB』、風圧を重視し狭い空間へ空気を送り出すのに向く『MasterFan Pro 120 Air Pressure RGB』に加え、風量と風圧のバランスを取った『MasterFan Pro 120 Air Balance RGB』3個とコントロールボックスをセットにした『MasterFan Pro 120 RGB コントローラパック』の計3製品。LEDを搭載しないMasterFan Proは以前から販売されているが、今回あらたに4ピン RGBコネクターを備え、マルチカラーに対応するモデルが登場したというわけだ。
各モデルはブレードが独自形状となっているほか、Air Flowモデルは最大1100RPM、Air Pressureモデルは最大1500RPM、Air Balanceモデルは最大1300RPMとそれぞれ最大回転数が異なる(いずれも最小回転数は650RPM)。それぞれに適した役割があるため、購入の際は自宅のPCケースなどを確認し、どのモデルを選ぶかよく吟味することをすすめたい。実売価格は『MasterFan Pro 120 Air Flow RGB』および『MasterFan Pro 120 Air Pressure RGB』が3200円前後、『MasterFan Pro 120 RGB コントローラパック』が1万円前後だ。
140mmサイズはAir FlowモデルとAir Pressureの2種類をラインアップ。ブレードの形状は120mmと変わらないが、Air Flowモデルの回転数は500~800RPM、Air Pressureモデルは650~1550RPMと、それぞれ回転数が異なる。実売価格は『MasterFan Pro 140 Air Flow RGB』と『MasterFan Pro 140 Air Pressure RGB』、どちらも3300円前後だ。
加えて、4台のRGBファンを制御できるコントロールボックス『MasterFan Pro RGB コントローラ』、RGB 4ピンコネクターを3分岐できる『CM RGB Trident Fan cable 1-to-3』も同時に販売開始となっている。コントロールボックスは専用ソフトを活用したLED制御が可能になるため、RGB 4ピン端子がないタイプのマザーボードや、大量のLEDファンを使いたいといった場合に活用できるだろう。マグネットでPCケース内に設置できるほか、PCに接続した際は本体にメーカーロゴが浮きあがるのも面白い。実売価格は5000円前後だが、上記のファン3個セットのパックにも付属する(しかもかなり割安)ため、そちらの購入を検討するのもアリだ。
分岐ケーブルは『Aura Sync』対応マザーボードなどと合わせて使いたい製品となる。現状、マザーボード上に配置されたRGB 4ピンコネクターはせいぜい1つか2つ程度しかないため、3つ以上の4ピン RGB対応パーツをマザーに直接つなぎたい場合は必須だ。全長は58㎝と比較的長さもあるので、取り回しも容易だろう。分岐ケーブル自体は他メーカー製品を使ってもまったく問題ないのだが、実売価格は1200円前後とそこそこお手頃であり、メーカー保証が2年あることを考えれば有効な選択肢といえる。
モデル違いでも光り方は同じ
PCへのファンの組み込みは、付属のネジでケースに止めたあと、ファンコネクターとRGB 4ピンコネクターをそれぞれ挿し込むだけ。注意点があるとすれば、普通の(光らない)ケースファンと比べて配線がひとつ増えるため、ケーブルがゴチャゴチャしがちなところだろうか。設置個所やマザーボードのレイアウトによってはRGB 4ピンコネクターの長さが足りないといったことも容易に起こり得るため、配線をキレイにまとめたいのであれば、分岐ケーブルや延長ケーブルはあったほうが無難かもしれない。
ファンの発光に関しては、サイズやモデルが変わっても光り方は同じなので、モデル違いで複数あわせて利用するときも無理なく使える。デザイン的にもシンプルなため、PCケースを選ばず採用できるのも嬉しい。スペック違いのモデルが複数選べることも考えれば、総じて扱いやすく、自作初心者から上級者まで万人におすすめできるケースファンと言えるだろう。
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