スペックは低いがあまり不満はない
紅米Note5Aを使ってみる
紅米Note5Aのパッケージは赤い。以前の紅米は段ボール系の色合いの紙だったが、名前の通り赤くなった。
説明書は小米製品のセオリー通り簡素で、説明書を見るよりはとりあえず電源をオンにし、触って使ってみる。
ちなみに、製品の触り心地については、カバーに金属風になる塗料で塗ったプラスチックを採用したとのことで、中国のヘビーユーザーは「ニセ金属か!」と不満をつぶやいているが、他方スマートフォンに詳しくない人であれば「金属なのに軽い!」と感じるだろう。
カバーは開封することはできず、バッテリーは交換できない。nanoSIMカードとmicroSDカードについては側面の専用トレイに入れる。
OSはAndroid7.1.2で、そこに小米が開発したカスタムROM「MIUI」の最新バージョン(MIUI 8.5)が入っている。
MIUIはバージョンごとに結構違うので、以前使ったMIUIだからと触ると戸惑う利用者も出てくるだろう。
とはいえMIUIの基本思想は、素のAndroidから設定を引き算してシンプルに簡単にするというもので、最新のMIUIについても触っていると自然に慣れそうだ。
中国版で最初から入っているアプリは少なめ。小米のアプリストアや、小米がリリースする各種スマート家電連携アプリのほか、地図アプリ「高徳地図」、クーポンアプリ「美団」、旅行予約アプリ「qunar」、クラシファイドアプリ「58同城」、音声情報アプリ「喜馬拉雅」が入っている。なお、英語に言語設定してもGoogle系のアプリは出てこない。
インスタントメッセンジャーの「微信(Wechat)」は生活必需アプリなので新たに入れなければならないし、また人によっては配車系やシェアサイクル系や「微博(Weibo)」を入れるだろう。
筆者の端末は2GBメモリー+16GBストレージだが、アプリを導入しても遅くなった感じは受けなかった。ついでにベンチマークアプリの「安兎兎」(AnTuTu)をインストールし、走らせたところスコアは36446、3Dは2480、UXは15455、CPU性能は13371、RAM性能は5140となった。
カメラに関しては、日中の撮影ではカメラ性能のよさをうたう中国の他社製品と比べて、画像サイズこそ小さいがスマートフォンや外部モニターで見る限りは大きな差がないように思えた。
ノンブランドな「山寨機」や中高年向けの安価なスマートフォンのカメラ性能はひどいものばかりだが、紅米Note5についてはスマートフォンにこだわりがない人が旅行や日々のスナップで利用するには問題ないレベルだ。
中国では「ゴミ」と一蹴されるスペックだが、十分使える
紅米Note5Aの発表の記事を見て、中国のモバイルファンはそのスペックの低さに「ゴミだ」と一蹴するコメントもある。
しかし、実際触ってみれば、699元のノーマル版でも悪くないと思える使い心地だった。
スマートフォンにこだわらない人に訴えるには魅力的な製品であり、紅米Note5Aがそうした人の手に多く渡れば低価格機種が売れ、今後もスマートフォンの1ジャンルとして残っていくことだろう。
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