このページの本文へ

Tronsmartの格安Quick Charge 3.0対応バッテリーが2製品あって迷った話

2017年08月25日 13時00分更新

文● 南田ゴウ/ASCII編集部

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

TronsmartのQuick Charge 3.0モバイルバッテリー。手前が「Presto 10000mAh」で画像奥が「Presto 10400mAh」

 挿し間違いが頻発し、世界中のユーザーにストレスを振りまいていたUSB端子もようやく進化しました。スマホを筆頭に両面挿しのUSB Type-Cに徐々に切り替わりつつあるのです。ちなみにUSB Type-Cを採用するのはスマホだけではなく、アップルのMacBookやNintendo SwitchもUSB Type-Cを採用しています。Nintendo Switchはモバイルバッテリーからの充電にも対応しており、バッテリー容量は4310mAhとタブレット並み。できれば10000mAhクラスのモバイルバッテリーで充電したいところです。

 さて、ここでいちどモバイル機器の充電規格についておさらいしたいと思います。スマホの場合は、クアルコムの高速充電規格である“Quick Charge”があります。現在クアルコムのSnapdragon搭載のハイエンドスマホが対応する規格はQuick Charge 3.0(以下QC 3.0)で、3.6V/3A~12V/1.5Aの間で切り替えることで最大18Wの出力に対応します。これによりスマホの高速充電が可能になるわけです。

 これに加えてUSB側の規格もあります。USB Type-C充電は5V/3A(最大15W)で、MacBookが対応する“USB PD”はなんと最大100W。さすがにMacBookをモバイルバッテリーで充電するのは厳しいですが、うまくするとUSB充電アダプターをスマホを共用できるのがうれしいですね。

ラトックシステムが公開しているUSB PDの電力供給比較

 さて、ここで本題に入ります。QC 3.0対応スマホに買い換えた場合は、当然ながらQC 3.0の高速充電の恩恵を受けたいもの。既存のモバイルバッテリーも使えますが、出先での充電こそ高速充電のいちばんのメリットです。さっそくAmazonでQC 3.0対応モバイルバッテリーを探してみたところ、TronsmartのQC 3.0対応製品が低価格でよさげ。しかし、ここで問題が発生しました。

「Presto 10000mAh」

「Presto 10400mAh」

 Tronsmartの10000mAhクラスのQC 3.0対応モバイルバッテリーには「Presto 10000mAh」と「Presto 10400mAh」があり、パッと見ではどちらを選んでいいのかわかりません。両製品のバッテリー容量の差はわずか400mAh。スペックを見てみるとPresto 10000mAhは5.4A出力で、Presto 10400mAhは6A出力となっています。

 詳しくスペックを比較してみました。

  Presto 10000mAh(PBT10) Presto 10400mAh(PBT12)
メーカー Tronsmart
バッテリー容量 10000mAh 10400mAh
対応規格 Quick Charge 3.0/VoltiQ&FCP Technology Quick Charge 3.0
入力 microUSB(5V/3A、9V/2A、12V/1.5A) Type-C(入出力:最大5V/3A)
出力 【Quick Charge 3.0】5V/3A、9V/2A、12V/1.5A
【VoltiQ】5V/2.4A
【Quick Charge 3.0】:5~6.5V/3A、6.5V~9V/2A、9~12V/1.5A
【Type-C】最大5V/3A
サイズ 139.5×68×16mm 158×55×18mm
重量 209.5g 250g±2g
Amazonの実売価格 2089円 2889円
 

 Presto 10000mAhは一般的な2系統出力のモバイルバッテリーと同様、2つのUSB端子(一方はQC 3.0対応)と充電用のmicroUSB端子を採用しています。Presto 10400は一見すると通常のUSB1系統出力に見えますが、USB Type-Cが入出力対応です。

Presto 10000mAhは中央のmicroUSBが充電用で右側のポートがQC .0対応

Presto 10400mAhはパッと見は1系統出力に見えるが、左側がQC 3.0対応で右側のType-Cは入出力に対応する

両製品とも4つのLEDで残り容量がわかるインジケーターを搭載

Presto 10000mAhの実測重量は213g

Presto 10400mAhの実測重量は232gとスペック値より軽め

 最大出力だけで考えるならPresto 10400を選ぶべきですが、モバイルバッテリーは軽さも重要。特に充電しながらスマホを操作する際にはコンパクトさも求められます。毎日持ち運ぶことを考えると薄く軽いPresto 10000mAhが魅力的です。

HTCのQC 3.0対応スマホ「HTC U11」を急速充電してみた。左がPresto 10000mAh、右がPresto 10400mAh

 さんざん悩んだ筆者ですが、意外なところでどちらを買うかハッキリ決断しました。決め手は同梱物。両製品ともトラベルポーチとUSBケーブルが付属する親切設計ですが、Presto 10400mAhには一般的なUSB to USB Type-Cケーブルに加えてUSB Type-C to USB Type-Cケーブルも付属。つまり、USB Type-C対応スマホで使う場合は間違いなくこちらがおトク。2本ケーブルが手に入るので買い足しの必要もゼロ。すぐにQC 3.0の急速充電の恩恵が受けられます。

Presto 10400mAhにはポーチのほか2本のType-Cケーブルが付属

 Presto 10000mAhに付属するケーブルはUSB to microUSBなので、こちらはQC 3.0対応スマホに加えてmicroUSB端子のコンパクトデジカメなどをいっしょに持ち歩くユーザーにオススメ。なお、QC 3.0対応のUSB Type-C採用スマホで使う場合は別途ケーブルを用意する必要があります。

Presto 10000mAhにはポーチとmicroUSBケーブルが付属

 ということで、筆者はNintendo Switchの充電対応をうたうPresto 10400mAhをチョイスしました。少々気がかりなのは筆者が未だにSwitchの争奪戦に負け続けていることですが、先にバッテリーを用意してSwitchをお迎えしようと思います!

筆者はPresto 10400mAhをチョイスしました

■Amazon.co.jpで購入

カテゴリートップへ

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン