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広く市場に出回るNoteシリーズとしては2年ぶりの登場

縦長画面のGalaxy Note8が正式発表! デュアルレンズカメラとペン用新機能を搭載

2017年08月24日 00時00分更新

文● 山根康宏 編集●ゆうこば

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 8月23日(現地時間)、サムスンはニューヨークで「Galaxy Note8」を発表した。「Galaxy S8/S8+」と同じ「インフィニティディスプレイ」の搭載、大型化したにも関わらず持ちやすい本体形状、進化したSペンなど、Noteシリーズの集大成とも言える製品だ。

Noteシリーズでも18.5対9のインフィニティディスプレイを採用

 Galaxy Note8はGalaxy S8/S8+と同じ、アスペクト比が18.5対9のワイドなインフィニティディスプレイを採用している。ディスプレーサイズは6.3型QHD+解像度(1440×2960ドット)で、本体サイズは162.5×74.8×8.6mm。

 6.2型のS8+と比べると、S8+の159.5x73.4x8.1mmから横幅は1.4mmアップに抑えている。これはディスプレイ左右のエッジ部分の形状の丸みを、S8/S8+より弱めた結果だ。そのため片手でも十分保持することができる。

6.3型のインフィニティディスプレイを採用したGalaxy Note8

 おもな仕様はCPUが2.3+1.7GHzのオクタコアまたは2.35+1.9GHzのオクタコアと、2種類が用意されるのはS8/S8+などと同様で、販売国によってExynosもしくはSnapdragon搭載機をわけている。

 メモリーは6GB、ストレージは64/128/256GBの3モデルとなる。通信方式はLTE Cat16に対応し、4もしくは5バンドのキャリアアグリゲーション、下り1Gpbsのギガビット通信に対応する。

 カメラは背面に広角レンズ(F1.7)と、の望遠レンズ(F2.4)を搭載。どちらも1200万画素で、光学手ブレ補正に対応。ただし、高速AFを可能にする「Dual Pixel」仕様は広角側のみだ。なお、正面カメラは800万画素でF1.7とS8/S8+と同等だ。

 OSは、先日グーグルから「Android 8.0(Oreo)」が発表されたばかりだが、Android 7.1.1(Nougat)をプリインストールする。アップデートは検討中とのこと。

 なお、SIMスロットについては販売国ごとに仕様が異なる予定だが、発表会ではシングルSIM版のみが展示されていた。

 トレイはナノSIMとmicroSDカードが共通のタイプ。SIMトレイは1ヵ所しかないため、DSDS対応のデュアルSIM版が出る場合は、ナノSIM+ナノSIM、またはナノSIM+マイクロSDという、排他仕様となると考えられる。

SIMトレイはナノSIM+マイクロSDカード。デュアルSIM版の投入は未定

 本体のカラーは「ミッドナイトブラック」「メープルゴールド」「オーキッドグレイ」「ディープシーブルー」の4色が予定されるが、販売国により投入されるカラーは異なる。

 なお、日本での販売については今回はアナウンスされていない。会場の展示モデルは背面のロゴの有無など一部異なる仕様のものがあったが、これらのデザインはまだ決定版ではなく今後変更になる予定だ。

4色展開となるGalaxy Note8

 本体右側面には電源キーを備える。左側にはボリュームキーと、Bixbyキーが備わる。本体上部にはSIMスロット、本体下部にはUSB Type-Cと3.5ミリヘッドフォンジャックが並ぶのはS8/S8+と同じ構成。ただし、追加でSペンが収納される。

本体右側面

本体左側面。下部側にBixbyキーを備える

本体上部。SIMスロットはここに位置する

本体下部にはSペンも収納される

Galaxy S8/S8+よりも強力なマルチウィンドウ機能

 18.5対9とワイドな大きさのディスプレーの使い勝手はGalaxy S8/S8+とほぼ同等である。物理的なホームキーは廃止され、ディスプレー前面の中央下部にセンサーとして内蔵されている。また、左右に配置される「戻る」「タスク」それぞれのキーは入れ替えが可能で、他メーカーユーザーからの乗り換えにも対応する。

ハードタイプのホームキーは廃止。その左右のキーは設定から入れ替えできる

 一方、アプリウィンドーを上下または左右に分割して表示できる「マルチウィンドウ」機能はS8/S8+同様にサムスン独自のものを搭載。それぞれのウィンドーサイズはドラッグ操作で自由にリサイズもできる。

ワイド画面を分割して使えるマルチウィンドウ

 また、Galaxy Note8では1度に2つのアプリを同時起動するショートカット「App Pair」機能も加わった。

 これはディスプレー側面からアプリを呼び出せる「エッジパネル」の機能進化で、よく使うアプリをショートカットで登録できるだけではなく、2つのアプリをセットで登録できるようになったのだ。車に乗る際に「ナビと音楽」、仕事をする際に「Eメールと電話」のように、よく使うアプリの組み合わせをワンタップで起動できる。

エッジパネルに並ぶアプリのショートカット。2つのアプリを組み合わせて登録すれば、一度に同時起動できる

書き味と機能が大きく進化したSペン

 Galaxy Note8には本体に収納できる専用の「Sペン」が付属する。このSペンはハードウェア、ソフトウェアどちらも大きく進化した。

Galaxy Note8のSペン

 ハードの進化では、ペン先が0.7ミリ径と「Galaxy Note5」の1.6ミリからより細くなった。また、検知可能な筆圧は4096段階で、同じくNote5の2048段階から倍となっている。

 これによりディスプレー上の細かい部分をタップしたり、文字や絵を描くときにより細かい描写が可能になった。紙の上に鉛筆やボールペンで書くように、本物の「ノート」により近い書き心地を実現している。IP68の防水に対応したので、画面が水にぬれていてもSペンで文字を書くことが可能だという。

より本物のペンの書き心地に近づいた

 ソフトの進化も、Galaxy Note8を「ノート」らしく近づけるものだ。スリープ画面中にSペンを抜いて、黒い画面にそのままペンでメモをかける「スクリーンオフメモ」は100ページのメモ書きに対応。ちょっとしたメモ書くだけではなく、長いアイディアをどんどん書き纏めることができる。

 さらに、書いたメモをディスプレイ上にピン留めしておけば、スリープ中でもAOD(Allways On Display)上にそのメモを表示しておける。

 Sペンでダブルタップすれば編集モードになるので、ToDoリストや買い物メモを書いて、終わったら二重線で消す、なんて使い方もできるわけだ。

スクリーンオフメモは画面をメモ帳のようにする。書いたメモはAODに表示可能

 また、Sペンから呼び出せるショートカットアプリ「エアコマンド」の機能も強化された。Sペンを抜くか、画面上でSペンのボタンをダブルクリックすると、画面右側に丸いアイコンで表示されるのがエアコマンドだ。Galaxy Note8ではエアコマンドに最大10個のアプリを割り当てることが可能になった。

エアコマンドは数が増えた

エアコマンドのアプリは全10個。ほかに一般アプリも登録できる

 ここにはSペン専用アプリ10種類と、よく使うAndroidアプリを党則することも可能だ。Sペン専用アプリは10個と、Note 5の3個から大幅に増えている。

 新しいアプリは「Live Message(ライブメッセージ)」「Translate(翻訳)」「SmartSelect」「Magnify」「Glace」「Bxby Vision」「Coloringfrom Pen.UP」の6つ。

 この内、Live Messageは手書きの文字や絵をアニメーションGIFとして保存でき、LINEやFacebook Messengerなどの主要なメッセンジャーアプリで共有できる。

 一度書いたGIFアニメは保存できるため、過去のものを再度送ることも可能だ。また、本体に保存されている写真の上に文字や絵を書いて送ることもできる。相手に伝えるメッセージに動きを与えられるおもしろい機能だ。

Live Messageではペンで文字や絵を書くと、書き順のままGIFアニメにして保存、チャットで送信できる

ギャラリーの写真の上に文字や絵を書いて送ることも可能だ

 また、便利な機能がTranslate。英語などの外国語のウェブページを見ている時など、Sペンをかざすとその部分の単語や文章を自動的に翻訳してくれる。翻訳エンジンはGoogleを使い、日本語を含む多言語に対応している。

Sペンをかざすだけで単語や文章を自動的に翻訳してくれる

翻訳できる言語の数は多い

光学手ぶれ補正に対応したデュアルカメラ

 Galaxy Note8は同社のフラグシップモデルとしては初めてデュアルカメラを搭載している。ワイド+望遠の組み合わせで、どちらも光学手ブレ補正に対応する。

 他社のデュアルカメラは標準側だけが光学手ブレ補正に対応しており、Galaxy Note8は望遠側でもぶれの少ない写真を撮影することが可能なのだ。

「iPhone 7 Plus」(左)とGNote8(右)の望遠(2倍ズーム)写真の比較。Note8側はブレが少ない

 デュアルカメラとなったことで、よりボケを活かした写真の撮影も可能になった。Live Focusモードを選べばプレビュー画面でボケの具合を確認しながらの写真撮影が出来る。また撮影後にボケ具合を変更することも可能だ。

ボケ具合を確認できる、Live Focusモードにも対応

 Galaxy Note8はGalaxy S8/S8+の機能強化だけではなく、使いやすくなったSペンが加わったことで非常に完成度の高いスマートフォンに仕上がっている。日本発売のアナウンスをぜひ聞きたいものだ。

訂正とお詫び:記事初出時、カラーバリエーションの名称に一部誤りがございました。お詫びして訂正いたします。(2017年8月24日)

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