30周年を迎える「QTnet」と15周年の「BBIQ」
ロボットのプログラミングと世界にひとつだけの週アスをつくる親子体験教室を福岡で実施
2017年09月08日 18時00分更新
デジタルに触れて、実際に触れるものを作ってみよう
2020年に向け、小学校からの必修化が進められているプログラミング教育。デジタルやITに関する知識を早いタイミングで身に着け、実際の社会で生かしていこうという動きが活発化しています。
でも実際にプログラミングで“どんなこと”ができるのか。そして“どんなふう”に始めればいいのか。素朴な疑問を持っている親御さんも多いかもしれません。
一方、ITやデジタル機器、そしてインターネットに関わる企業の側でも、その楽しさを子供たちに体験してもらうにはどうしたらいいかは、大きな関心事です。そんな関係者の想いが“親子体験イベント”という形で実現しました。
九州を拠点とする株式会社QTnetは、2017年に創立30周年を迎えました。光インターネット接続サービス「BBIQ」の開始からも15周年。そこで、BBIQユーザーを対象とした招待イベントを企画。セキュリティサービスの提供でBBIQと関係が深いマカフィー株式会社と連携しながら、ASCIIがそのお手伝いをさせていただくことになりました。
8月5日に福岡で開催された「BBIQ15周年記念 親子体験イベント」(主催:QTnet、共催:マカフィー、ASCII)は、ロボットを使った「プログラミング体験」と、会場で実際に撮影やデジタル機器を使った取材をし、冊子を作る「週アス編集体験」の2本立てで実施しました。
参加者はBBIQのユーザーから事前に募集。当選した18組36名の親子が、博多駅直結のJR博多シティに集まり、最新のデジタル機器やガジェットに触れながら、夏休みの思い出づくりを楽しみました。
博多高校ロボット部の協力も受けながら、地域のイベントとして実施
イベントの冒頭、BBIQ営業部長で今回のイベントの校長役をつとめた山岡武海(やまおかたけみ)氏より、「今日は、普段なかなか触れる機会のない内容となっておりますので、親子の夏休みの思い出づくりとして楽しんでいただければ幸いです」と挨拶。山岡氏本人も会場内にある最新ガジェットに興味津々の様子でした。
2つの体験教室の講師は、ASCII媒体でもおなじみのライターが担当。
ガジェット大好きで自身のブログも人気の君国泰将(くんこくよしまさ)氏が、ロボットを使った“プログラミング体験”。編集プロダクション・タトラエディットの代表で多くの書籍を執筆している外村克也(ほかむらかつや)氏は、週刊アスキーそっくりの冊子が作れる“週アス編集体験”の講師を務めました。
イベントに際しては、福岡などで活躍するブロガーや、博多高校のロボット部の皆さん、九州でmBotを取り扱っている代理店MoonWalkのスタッフなど、地域の皆様の協力もいただきました。ASCIIのスタッフは東京から乗り込みましたが、来場者の皆さまはもちろん、現地の皆さんとさまざまな交流ができる機会をいただけた点は貴重な経験となりました!
Makeblockを使い、プログラミングの考え方を学べる「プログラミング体験」
まずはプログラミング教室から。プログラミングといってもパソコンのキーボードを叩くのではなく、組み立て式のロボットをタブレットで動かします。
イベントでは、Makeblockシリーズの「mBot」と、QTnetの“QTモバイル”のSIMも使え、BBIQの特選ショップでも販売しているAndroidタブレット(ASUS ZenPad 10)をBluetoothで接続。アプリを使って操作したり、簡単なプログラミングを作って動かしてみました。
mBotは組み立てが必要で、シャーシに基板や車輪などの部品を取り付けます。組み立てに必要なドライバーも付属しています。今回は時間の制限もあり、キットは事前にスタッフが途中まで組み立てておきましたが、小学生でも簡単に作れて、作った後はプログラミングの考え方も学べる点が特徴になっています。
イベントではバッテリーの搭載、タブレットとの接続、アプリの起動など、カンタンな作業からはじめました。その後、タブレットで命令プログラムを足していき、さらにその命令を指先で並べ替えます。最後に実行ボタンを押せば、ロボットが動きだします。
この「Makeblock」には、進行用のタイヤ、障害物を検知する超音波センサー、イルミネーション用のLEDなどが搭載されています。さまざまな条件を入力すれば、高度な動作を実現することができます。
こうしたプログラムを積み上げることによって、思考の整理や考える力が身についていくため、夏休みの自由研究にはピッタリなコンテンツだと思います。
子供たちがきちんと最後まで作れるかどうか、少し心配な面もありましたが、シンプルな使い勝手ということもあり、コツをつかんだ親子がどんどんプログラムを追加して、広い床の上でロボットを動かしていました。
時間が経つにつれ、長時間動かせるプログラミングや、動作パターンを複雑化させる親子も現れ、mBotの動作もバラエティーに富んだ動きをみせるようになっていきました。タブレット操作も子どもたちの方が飲み込みは早いようで……。我が子の吸収スピードに頼もしさを覚える親の姿もあったのではないでしょうか。
最新ガジェットを体験して
世界にひとつだけの雑誌がつくれる「週アス編集体験」
続いては、雑誌づくり体験です。週刊アスキーのスタッフが現地に向かうのですから、手は抜けません。プロの雑誌づくりをモデルに、本物の編集部のスキームにかなり近いスタイルで誌面をつくり上げていく内容になっていました。
この雑誌づくり体験では、雑誌を作るうえで最も大切な「メディアとは何か」から解説。「正しい情報をわかりやすく」という説明が最初にありました。少し難しい内容だったかもしれませんが、親子で真剣に聞き入る姿が印象的でした。
この雑誌の表紙を飾るのは参加者の子どもたち。表紙撮影用のバック紙の前にストロボを組み、プロのカメラマンが撮影を担当しました。この写真をPCに取り込み、画面を操作しながら、マウスやタッチ操作で、撮影した自分の写真のサイズを変えたり、タイトル、見出しなどを付けて雑誌を完成させていきます。
また取材して記事を作る「疑似体験」をしてもらうため、最新のドローンや全天球カメラ、インスタントカメラなどのガジェットを実体験。その様子を写真に撮って、記事に落とし込んでいく作業をしてもらいました。そうしてできあがった雑誌をインクジェットプリンターで打ち出し、世界にひとつだけの雑誌としてお持ち帰り。
印刷された自分だけの1冊は、夏休みの思い出として本人にプレゼントされました。少し緊張している子どもたちもいましたが、自分が表紙を飾った雑誌を手にする体験は新鮮に感じてもらえたようです。
プログラミング体験も、自分で考えたプログラミング内容がうまく実行されたり、もしくはうまくいかない原因を考えたりと、親子で考える時間を共有できたのではないでしょうか。
QTnetでは、今後もさまざまなイベントを実施していきたいとのことですので、九州のBBIQユーザーは次の開催情報に注目しておきましょう。
イベントを終えて
QTnetの創立30周年、BBIQ提供開始の15周年という記念すべきタイミングで多くの方にお集まりいただきました。ご参加いただいたみなさま、協力していただいたみなさまにはこの場を借りて御礼申し上げます。
記念イベントという名前ではございますが、その内容はいまのIT社会に不可欠な要素をまんべんなく散りばめたものでした。
たとえば、プログラミングは義務教育化への動きが日に日に顕著になっておりますが、お子さまの興味だけでなく、親自身の理解も必要となってきます。今回はGUIでプログラミングを体験できる「Makeblock」を通して、「プログラミングは特別なことではない」という事実を実感いただけたのではないしょうか。
また、週アス編集体験では多彩なガジェットに触れ、その魅力を自分以外の人に伝えるという体験を通し、「人に何かを伝える」「体験した真実を伝える」ことの重要性を少しでも体験していただけたと思います。
イベント当日、参加者のみなさまの楽しそうな笑顔を見て、ご満足いただき有意義な時間となっていたと確信しております。
今後も、QTnet、アスキー、そしてマカフィーは同様なイベントなどを通して、IT社会に必要な体験を、多くの方にお届けしていきたいと思っております。
校長役 株式会社QTnet 山岡武海
顧問役 マカフィー株式会社 青木大知
使用機材および機材協力企業一覧(敬称略、順不同)
●プログラミング体験
「Makeblock mBot」(協力:NSS、MoonWalk)
「ASUS ZenPad 10」(QTnet)
●週アス編集体験
「VAIO Z(クラムシェルモデル)」「VAIO S15」「VAIO C15」(VAIO)
「HP Spectre x360」(日本HP)
「EOS Kiss X8i」「EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS STM」「PIXUS iP8730」「PIXUS iX6830」「PowerShot SX620 HS」「PowerShot SX720 HS」(キヤノンマーケティングジャパン)
「instax SQUARE SQ10」(富士フイルム)
「Hover Camera Passport」(アスク)
「THETA S」(リコー)
当日イベント運営協力
学校法人博多学園 博多高等学校 ロボット部のみなさん