IPv6対応のほか、無難な選択をしたいなら「IIJmio」
格安SIMの老舗の域に入ったIIJmio。IIJというインターネット界では超老舗ブランドが付いている以上、無難な選択肢として、IIJmioの格安SIMの登場以来、変わらぬ存在となっている。音声通話の定額も10分間へと延長となった。
ドコモネットワークのタイプDに加えて、auネットワーク利用のタイプAも登場し、好きなほうが選べる。
ただし、現在は音声通話付きのSIMの場合はタイプA/D相互に変更ができず、使用する端末に合わせてタイプ変更ができないのは残念なところ。
そのほかはあまり特徴はない。IPv6に公式対応していることや、速度低下はあっても大きく安定度を損なわないなど、無難で大きな失敗のない格安SIMと言えよう。
音声通話の短期解約の違約金だが、最初は1万2000円で、毎月1000円ずつ低下していくめずらしい方式。違約金がなくなるまで12ヵ月かかるが、期間終了を待たずに解約しても負担が少ないと言えよう。
端末が安く買える可能性がある「楽天モバイル」
格安SIMのなかでも近年、人気が集まる楽天モバイル。楽天スーパーポイントの活用や、楽天というブランド、そしてリアル店舗が目立った場所にあることなど、その理由は多い。また、速度測定アプリで示す速度が早いというのも特徴だ。
ただし、アプリで速度が出ていても動画の視聴など、速度に対する安定度が今ひとつという印象。
また、解約時にネットで手続きが済ませず、早めに電話で申し込まないといけないという、解約への心理的バリアがあったりする。
それでも、普通に使っている分には大きく問題はないので、条件次第では有利な選択肢となる。
特に有利なのは、スマートフォン購入と加入がセットでお得な場合があること。
「ZTE BLADE E01」が一括払いで680円ということもあれば、本来は3万円程度する「arrows M03」も9800円となるなど、新規加入が条件でスマートフォンが安く買える可能性が高い。
格安SIMらしく条件も緩めで、音声通話付き12ヵ月、データのみなら6ヵ月間の最低利用期間となる程度だ。
最新iPhone購入なら、3大キャリアに戻る手もある
すでに格安SIMを使っている人も、3大キャリアに戻るという手もある。例えば、高額の端末購入の補助がある最新iPhoneを購入するというような場合だ。
これまでこの連載でも何度か計算しているが、3大キャリアの月間20GBのプランは割安で、それに高額の端末購入サポートが付くならば、2年間のトータルコストで差はほとんどなくなる。
また、3大キャリアの通話定額は1回あたり5分間であり、トータルでは何分でも無料で、しかもアプリなどの利用が不要な点もいいところ。
なお、最近は家族利用で割安なプラン、「シンプルプラン」をドコモが用意しているが、容量をシェアできる元の回線が割高になるなど全体で見れば必ずしも安いとは言い難い。
さらに、対象機種購入で1500円をずっと割り引く「docomo with」もあるが、2年後に購入サポートのある機種を購入すると終了してしまうため、これもずっとお得とは言い難い面ある。
「Y!mobile」や「UQ mobile」といったキャリアのサブブランド的なものも使いようによっては非常にお得だが、広告で大きくうたっている金額より途中で値上がりする場合があるほか、長期契約必須ということもあるので、自分の使い方と、細かい条件までよく読んだ上で検討してほしい。
次回、筆者も乗り換える!
格安SIMは、一見、データ量と月額費用は似ているが、細かなサービスまで含めると用途に合わせて適したものがさまざまだ。
ただし、通話はLINEなどSNSの通話機能でまかない、ほとんど090番号による通話はしないというのであれば、そこそこのデータ通信品質があって安いところを選んでおけばいいだろう。
さて、実は筆者も格安SIMを乗り換え予定。ある程度の通話は必要なので、できれば定額オプションの追加が安心。あとはそこそこのデータ通信があればよく、そして再度の乗り換えのときに面倒にならないことが希望だ。乗り換えについては次回、お伝えしたい。
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