消費者庁が28日公表した「消費者意識基本調査」結果によると、「1年に1回以上利用した」購入経路は、1位が「店舗」で前回調査(2013年2月)比5.1ポイント減の92.3%、2位が「インターネット通販」で同1.5ポイント増の46.9%となった。
同調査は15歳以上の男女6009人を対象にした消費者調査で、調査方法は調査員による配布・回収、郵送回収。調査期間は16年11月4日から30日。
「カタログ通販」の利用率は大幅に低下
「1年に1回以上利用した」購入経路の3位は「カタログ通販」(広告、チラシ、ダイレクトメールを含む)で36.5%、4位は「テレビショッピング」で同1ポイント減の12.4%、5位が「訪問販売」で同0.9ポイント増の3.1%だった。「インターネット通販」と「訪問販売」のみ、利用率が増加した。
「1年で利用しなかった」購入経路は、1位が「電話勧誘販売」で同1.6ポイント減の95.8%、2位が「テレビショッピング」で同1.4ポイント減の84.6%、3位が「カタログ通販(同)」で同0.4ポイント増の62.2%、4位が「インターネット通販」で同3.3ポイント減の50.5%、5位が「店舗」で同4.7ポイント増の6.5%となった。「カタログ通販」と「店舗」のみ、利用しなかった人が増加した。ただ「カタログ通販」は前回調査でチラシ、ダイレクトメールなどは含まれていなかったため、チラシなどを除く純粋な「カタログ通販」では、「利用しなかった率」が前回調査より15ポイント以上増加していることがわかる。
「インターネット通販」を利用する理由は、1位が「営業時間を気にせず買い物ができるから」(67.1%)、2位が「品揃えが豊富、インターネット通販でしか買えない商品があるから」(63.5%)、3位が「安いから」(54.3%)、4位が「比較検討しやすいから」(47%)、5位が「店舗までの移動時間・交通費がかからないから」(44.4%)だった。
「個人情報管理」を注視する人は約6割
消費者として心がけている行動は、1位が「表示や説明を十分確認し、その内容を理解してから商品・サービスを選択する」(68.3%)、2位が「個人情報の管理について理解し、適切な行動をとる」(58.8%)、3位が「環境に配慮した商品やサービスを選択する」(48%)だった。
商品やサービスを選ぶときの知識・情報を得る機会は、1位が「家族、友人、知人からの情報」(52.4%)、2位が「インターネットサイト」(47.7%)、3位が「チラシ・パンフレット」(44.6%)、4位が「販売員の説明」(41.1%)、5位が「テレビ・ラジオCM」(27%)、6位が「新聞、雑誌等の広告」(19.8%)となった。商品やサービスの選択には、「家族、友人、知人からの情報」と「インターネットの情報」の影響力が高いことから、2つの情報を合わせたSNS情報が消費行動に与える影響力も大きいと思われる。
お金をかけているものは、1位が「食べること」(69.9%)、2位が「交際(飲食を含む)」(29%)、3位が「理美容・身だしなみ」(28.2%)、4位が「医療」(26.7%)、5位が「旅行」(25.7%)、6位が「ファッション」(25.1%)だった。
今後お金をかけたいと思っているものは、1位が「食べること」(50.8%)、2位が「貯金」(44.5%)、3位が「老後の準備」(40.4%)、4位が「旅行」(39.1%)、5位が「理美容・身だしなみ」(30.8%)、6位が「健康・リラックス」(27.5%)となった。