寝苦しい夜は高音質なオーディオを! 自宅で使いたいAVアンプ、プレーヤー、ヘッドフォン
2017年06月29日 12時00分更新
ヘッドフォンアンプ内蔵で拡張性も抜群
多彩に使えるAstell&Kern「KANN」
アユートが販売するAstell&Kern「KANN」(実売価格 12万円前後)は高級プレーヤーの代表格とも言えるブランドの新カテゴリーモデルだ。
DACチップに「AKM4490」をシングルで採用し、リニアPCM384kHz/32bit、DSD11.2MHz対応となるなど、従来の「AK300」シリーズに近い仕様となる。
しかし大きく異なるのは、大出力の高性能アンプを搭載していること。ハイインピーダンスの手強いヘッドフォンも鳴らし切る、強力なヘッドフォンアンプが一体化されていると考えていいだろう。
ボディーの厚みを増した分、バッテリー容量は6200mAhと大容量となり、連続15時間もの長時間再生が可能になっている。急速充電にも対応するので、ポータブルプレーヤーとしてタフに使える実力を持つ。
また、USB Audio出力でUSB DACと接続できるなど、据え置きモデルのような機能も備える。
メモリースロットも、フルサイズのSDメモリーカードが使えるようになっており、据え置きモデルがコンパクトになったような多機能ぶり。室内でも屋外でも自在に使えるモデルと言っていい。
その音質は色づけが少なく、ストレートで情報量の豊かなAstell&Kernのサウンドを基調としながら、中域に厚みのある骨太な力強さを感じた。
これがKANNの最大の魅力と言えるところ。音の力感という意味では、AK300どころか、AK320などの上級機に迫るものがあり、骨格のしっかりした厚みのある音が楽しめた。
そのため、クラシックは雄大なスケールと迫力が味わえるし、ジャズではテンションの高さやリズムの弾力感が出て、グルーブ感豊かな演奏になる。ボーカル曲も力強さやエネルギー感がたっぷりで、情感がよく伝わってくる。
価格としては高価になってくるが、ハイレゾプレーヤーをグレードアップしようと思ったとき、真っ先に有力な候補となるのは間違いないだろう。
オンキヨーとパイオニアが発売した
コンパクトなポータブルプレーヤーも見逃せない!
ハイレゾ音楽プレーヤーとしては、オンキヨーの「DP-S1」(実売価格 3万5000円前後)、パイオニアの「XDP-30R」(同3万2000円前後)にも注目したい。
上位モデルに比べてよりコンパクト化を果たしたモデルで、DACチップに「ES9018C2M」を2基、オペアンプに「9601K」を2基搭載するなど基本的なスペックは共通。バランス/アンバランス両対応のヘッドフォン出力を備えているのも同様だ。
操作はもちろんタッチパネルで、快適な使い勝手を実現。側面には基本操作が行なえる物理ボタンもあるので、画面を表示せずに直接操作できるのも便利だ。
このほか、多彩な高音質機能を備えることも特徴。音源の32bit変換をはじめ、ジッターノイズを低減する「ロックレンジアジャスト」、3種類のデジタルフィルター特性の切り替えなどを採用。好みに応じた音質の調整ができるようになっている。
Wi-Fi、Bluetooth対応で、音楽配信サービスなどにも対応するなど、機能も充実しており、単なるコンパクトモデルとは思えないモデルに仕上がっている。
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