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カスタマイズレッツノート15周年記念!

レッツノートが直販にかけた15年間の思いとは? 池澤あやかさんとパナソニックに直撃

2017年06月02日 15時00分更新

文● 飯島範久 撮影●岡田清孝 編集●ASCII

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努力と根性で手に入れた「軽量」「堅牢性」「長時間駆動」

瀧野:当時、小型のノートPCは、「サブノート」と言われていて、外に持ち出すマシンはスペックは割り切っても、その代わり軽くて持ち運べるようにしていたんですよ。

 そんな中、レッツノートは1台でメインもモバイルもまかなえるように、というコンセプトを常にもっており、軽量で長時間駆動ですが、CPUスペックなどもこだわりをもっていました。

池澤:どういうふうにいままで進化をしてきたのですか?

瀧野:最初は、とにかく最軽量で最長駆動時間という全く相反する2つのニーズを1台で満たそうと考えていました。

池澤:そんな無茶な(笑)

加藤:それは20年前の話ですか?

瀧野:20年前のレッツノートは、もちろん長時間駆動や軽量も実現はしていましたが、どちらかというと使い勝手とパフォーマンスを重視していました。

 それが直販モデルをスタートさせるときに出したR1シリーズで大きくモデルチェンジをし、2つのチャレンジをしました。

 1つは、これまでの製品でも、1.3kgから1.5kgだったモバイルパソコンの性能を維持・拡大しながら1kgを切ること。結果として、一挙に960gまでもっていきました。

 もう1つはバッテリーを従来機より2倍長持ちさせること。このため実はバッテリーを増やす必要があるので、本体は従来より半分以上軽くしなければ、全体が軽くならないんです。

池澤:どこを削ったらそんな軽くなるんですか?

瀧野:当時の技術者に言わせると、「努力と根性」です。

池澤:いやいやいや、そんなことないでしょう(笑)。

瀧野:もちろん、素材をマグネシウムに変えたりとか、フットプリントを小さくしたりですとか……あとこれはめちゃくちゃ不細工と怒られましたけど、ボンネット構造を取り入れたりですとか。

 いまではレッツノートのアイコンにもなっていますが、車のボンネットのデザインは、強度を保つためにこのような構造をしていることを知り、取り入れたんですよ。

 実際のところ、これを使ったら軽くなる、なんていう仕組みはないので、とにかくトライ&エラーによる努力と根性というのが答えだと思ってます。それであったからこそ実現したんだと思います。

車のようなボンネット構造は強度に貢献している

池澤:どんな努力と根性があったんですか?

瀧野:本当にもうギリギリ、これ以上どうにもできないという素材の部品から何から全部集めて、指で触ったら穴が空くぐらいのものをつくるんです。

 そこから、ここを触ったら穴が空く、じゃあ、そこを強くしようというふうに、一番どうしようもないものをつくってから、我々の思うギリギリのところまで、肉増ししていくという手法なんです。ですので、やっぱり努力と根性しかないんです。

夏モデルはより自由な組み合わせで要望に答える

池澤:レッツノートって「頑丈」というイメージが強いですね。ガンガンやっても壊れないという。

瀧野:お客様から、「満員電車の地下鉄で持ち運んでいたら壊れた」という内容で修理が来たんです。当時の技術者がそれを聞いて、モバイルパソコンで軽量&バッテリーが長持ちするということを実現した我々としては、次のチャレンジは軽量&頑丈にするしかないという話になりました。

 このふくらみで、たとえば満員電車の中で押されてもここがへこむかもしれませんが、そのおかげで本体は壊れないんです、ということを言って。どれくらい押しても大丈夫なのかもやりましょうということで、当時はまだでしたが、その後100kg重の荷重がかかっても大丈夫というルールをつくりました。

池澤:堅牢性も備わりました。その後、いまのようなスタイルにどんどん進化していきました。今後目指していることはありますか?

瀧野:その先があるとするならば、マスプロダクトではなくて、それこそひとりひとりのお客様の満足度に合わせて更なるカスタマイズの拡大ということかなと思います。それもむやみやたらなカスタマイズではなくて、お客様が本当に求めているものを上手く提供できるかじゃないかなと思っています。

パナソニックコンシューマーマーケティング株式会社 サイト部戦略推進課 寺島洋行氏

寺島:夏モデルで何が変わったかというと、たとえばストレージがこれまで、モデルによってSSDの256GBや512GBというような区切りがありましたが、それがなくなり、どのモデルでも、好きなストレージサイズを選べるようになりました。

加藤:それは、ストレージのサイズを自由に選べるようにというお客様の意見があったりしたんですか?

瀧野 そうですね、さきほど池澤さんがおっしゃったように、高性能でメモリーは欲しいけどストレージはそんなにいらないよね、と言う意見がありまして。

 私どもは高性能でいいモデルとなると、全部盛りが当たり前。でも、わかっているお客様からしたら「クラウドを使うんだからストレージは少なくてもいいのに、なんでこんな大容量を買わなきゃいけないの」と……。

池澤:すごい、まさにわたしの言ったようなことを!

瀧野:池澤さんが言うようなことを事前に察知してやっておきました(笑)

今後は池澤あやかさんが買ってくれるようなレッツノートもつくる

こんなレッツノートがあったら……と考える池澤さん

池澤:お客さまの声を取り入れて進化する。最近はどういうご意見がありましたか?

寺島:そうですね、デザインをもう少しスタイリッシュにして欲しいという意見が見受けられますね。

加藤:でも、天板のボンネット構造は変えられないですよね。この天板のおかげで、どこから見てもレッツノートだってわかりますが、もうひとつ、丸いパッドも特徴のひとつだったんですが、最近普通の四角になって残念でしたね。すごい使いやすかったんだけど……。

瀧野:すみません、一時浮気してしまいました(笑) 丸だとタッチパネルとは一対一にならないので、親和性を考えると四角のほうがいいのではないかと。

 これもタッチパネルという技術に対する我々の答えだったんですが、一時よりタッチパネルが必須と思われなくなり、タッチパネルのないSZシリーズでは、丸に戻しています。

加藤:画面は画面で使うから、パッド部分は丸でもいいのではと思うのですが。

瀧野:そうですね。そういう考え方もありますので、我々も勉強しているところですね。

加藤:あと、LTEモデルは、普段Wi-Fiがある場所で使うことが多いので、私はあまり必要ないと思っているんですが、いざという時にあるとすごくいいですよね。

瀧野:いまLTEモデルは、購入するお客さまの半数が選んでいらっしゃいますね。レッツノートは他社様に比べてもLTE装着率が高いんじゃないかなと思っています。

加藤:モバイルしやすいモデルですし、やっぱりWi-Fiがない場所もまだまだ多いので、そうなると装着率は高いでしょうね。

池澤:過酷な環境での使用に強いですよね。

瀧野:使い始めると便利すぎて、もう手放せなくなりますよ。私もレッツノートユーザーとしての実感なんですが、Wi-Fiより先に LTEを認識してくれるので、開いてOSが立ち上がった時点で、LTEの回線につながっています。そういう意味でもこの便利さは本当にやめられないですね。

寺島:多くのお客様にこの便利さを実感していただきたくて、実はこの度、カスタマイズレッツノート15周年を記念して、2017年夏モデル(XZ6/RZ6/SZ6シリーズ)にLTEがついてくるキャンペーンを実施します。「XZ6」シリーズ LTE(4G)対応モデルとWonderlink LTE Aシリーズを同時注文、または、「RZ6」・「SZ6」シリーズ LTE(4G)対応モデル注文時に構成品としてSIMカードを選択し、専用ページから回線申込みをされたお客様で、先着150名様には、初期費用と月額費用が最大6ヵ月無料でお使いいただけます。

 さらにこの他にも年間通して、魅力的なキャンペーンを予定していますので、ぜひ、ご期待ください。

加藤:モバイル環境での高速通信が、お手頃価格で便利に使えるようになるのはありがたいですね!

瀧野:ところで、池澤さんに質問したいのですが、レッツノートは、今後どういう方向に進化してほしいですか。

池澤:そうですね、私はインターフェースを変えられるようにカスタマイズできると結構ありがたいかな。USBの種類とかいろんなものがあるじゃないですか。

加藤:D-Subのディスプレー端子はもういらないという人もいるだろうし、絶対必要という人もいるだろうけど。

池澤:レッツノートの全体的な外観やこの天板はかっこいいんですけど……D-Subの形状はダサいですよね。

一同:(笑)

ホイールパッドとLTEについて持論を展開する加藤

池澤:あと女性としては、小さいサイズがいいですね。カバンが小さい人が多いので。

加藤:僕もそうなんですけど、毎回買うときは一番小さいモデルを買ってるんです。A4サイズだとちょっと入らないことがあって。

池澤:そうそう、ギリギリ入るけど、カバンが角ばっちゃったりして。あと、気になるのがACアダプターのケーブルですね。収納のしやすいものがいいですね。ケーブルも絡まりづらいものとか。

瀧野:そうですね、また時代が進化すれば、それこそ長い先でしょうけれど無接点充電とかは出てくるかもしれません。現状の電力では難しいですが。携帯ではそちらの方向へ進むでしょうから、いずれそういったものは実現したいですね。ありがとうございます。がんばります。

――最後に読者の皆さんへメッセージや感想があれば教えてください。

右から寺島氏、瀧野氏、池澤さん、編集部・加藤

寺島:パナソニックのオンラインストアは今年15周年を迎え、レッツノートに関しても20年が経ちます。基本的に我々の強みである軽さと堅牢性と長時間駆動はこれからも崩さずに、お客様の個別のご希望をお伺いして、商品に取り入れていく、さらにサイトの方でもそれを表現していくっていうのを、今後も続けていきたいと思っております。

瀧野:私はいままでは15年間、ビジネスマンに向けてレッツノートを買ってもらうことを一生懸命考えてつくり、売ってきたつもりです。しかし、今後は池澤さんみたいな人が、喜んで買ってくれるようなレッツノートもつくれるよう頑張りたいと思います。

池澤:私、レッツノートを一番最初に見たのが大学生の時で、友人が使ってたんですけど、飲み会会場でみんなが大暴れしてる中、レッツノートがお尻の下敷きにされたんですよ。

 そのときに画面を開けても壊れていないのを見て、すごい感動した記憶があります。今回、いろいろとこれまでの歴史を教えていただき、本当に努力と根性で進化を遂げていまは結構スタイリッシュになってきているんだなと思い、かなり印象が変わりました。お尻に敷かれた当時は、このボンネット構造が強調されたモデルだったので(笑)

加藤:僕は、「レッツラー」という言葉を知らなかったのですが、いままで使っていてまったく不満がないので、今後もオンラインストアで買い続けると思います。毎年というわけにはいきませんが、今後もレッツファンであり続けますよ!


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