着け心地は、今までのVRヘッドマウントディスプレー(VRHMD)史上最高に近いものがあるが、では音はどうだろうか。今回は、実売価格1700円前後のエレコムのインナーイヤーイヤホン「EHP-CB100MDR」、私が愛用するちょっと古い2103年発売のソニーのハイレゾ対応ヘッドホン「MDR-10RC」(実売価格1万1000円前後)と比較。
まずは、「カスタムメイド3D2」のダンス曲で比較。エレコムの「EHP-CB100MDR」は、価格の割に高音質だが、ドンシャリ系な感じで、中音が薄く、全体的にやや軽い印象。一方、「MDR-10RC」は、低音から高音までしっかりと出ており、かなり自然な感じに音が楽しめた。しかし、悪く言えばややフラットすぎるといったところ。
オーディオ ストラップは、ボーカルとほかのサウンドがすべてハッキリ、クッキリする印象。簡単に言えば、ほか2つより解像感が高いといった感じ。高音、中音、低音のバランスも良く、聞きづらい音が少なく自分的には好印象だ。キャラの声もこもることなく、かなりしっかりと自然に聞こえ、非常に良かった。
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次にVRに対応した「PowerDVD 17」にて、YouTubeにアップされている360度動画をいくつか視聴してみた。
ライブ映像などは、音が割れているモノもありなかなか判別は厳しかったが、「EHP-CB100MDR」ではやや響きづらく聴こえた、ドラムのハイハットなどが、オーディオ ストラップでは、他の音にかき消させれることなく聴こえたように思えた。
また、アメリカ軍が公開する軍事演習映像で戦闘機が飛行する轟音も、高い音だけが響きすぎて耳障りになるといったこともなく、バランスよく音が強調されているように感じた。銃撃の響きも余韻も伝わるくらい、解像感が高め。
音の感じ方は個人差があるため、あくまで参考程度に考えて欲しいが、とにかく魅力的なのは、その一体感とフィット感だ。従来は、別途ヘッドホンを用意する必要があり、そのケーブルが、ヘッドセットの着脱時に割と邪魔になることもしばしば。一方、オーディオ ストラップだとそういったわずらわしさもない。
また、かなりストラップ部分のクッションが気持ちよく、今までのVRHMDにはないラクに着け、ラクに使い続けられるフィット感がある。最近は、体を動かすアクションゲームも増え、30分以上と長時間プレイできるコンテンツも増えてきているので、まさにこれひとつで、体験の快適度は格段に変わるかもしれない。VRは楽しいが、長時間のプレイは疲れる!と思っている人には、ぜひ試して欲しい製品だ。
(提供:HTC)