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エクストリームDJにも挑戦しよう!

いつでもどこでもDJしようぜ! GODJ PlusはDJ機材界のドローンだ!

2017年05月05日 15時00分更新

文● BUBBLE-B 編集●末岡大祐/ASCII編集部

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日本のもの作りの夢や震災からの復興
多くの想いが詰まったポータブルDJ機材登場!

 ちょうど1年前にクラウドファンディングがアナウンスされ、幾多の困難を乗り越えて半年遅れでリリースされたモバイルDJ機材「GODJ Plus」。

 もともと超コンパクトなDJ機材である「MONSTER GODJ」に、いくつかのインターフェースとバッテリー、スピーカーを合体させたものがこのGODJ Plusである。

ちょうどA4サイズの非常にコンパクトな本体。 カラバリはマットなブラック(写真)と、シルバーの2色が用意されている

 この機材を開発したのは仙台のベンチャー企業「JDSound」。震災で被災した経験を持つ石巻の工場にてひとつひとつ手作業で組み立てられている。

 それだけにほんのり漂う手作り感。機能的に惜しい部分もあるが、さまざまな意見を聞いてファームウェアをアップデートしていくという小回りの効く体勢。生産ラインは小規模ながらも、日本の物作りの原点や夢、そして震災からの復興をも感じさせてくれるところに意義のあるDJ機材だ。

クラウドファンディングの特典として、ジャストサイズの専用キャリングケースが付属していた

 開梱した瞬間「わっ、小さい!」という印象。今まで見たどのDJコントローラーよりも小さいのに、ここに2つの液晶画面とスピーカーまで付いているというのは驚きである。多数の機能がギュッと凝縮された「良い物感」に満ちあふれている。

 電源を入れるとイルミネーションの演出があり、すぐにDJが可能になる。PCDJのようなセッティングも要らないし、スピーカーすら要らない。「玄関開けたら2分でご飯」というCMがあったが、こちらは電源入れたら5秒でDJである。このレベルの「手っ取り早さ」は、ちょっと経験したことがない。

本体の左側はRCA端子が付いており、LINE OUTが可能。外部スピーカーを使う場合や、クラブに持ち込んでミキサーなどに接続する場合はこの端子を使う

本体の右側には電源ボタン、SDカードスロット、USB端子が2つある。マイクロUSB端子は充電やPCとの接続に使う。本体には16GBのストレージが用意されており、SDカードなしでも本体に曲を保存できる。USB-A端子は将来的に拡張させるためのもので、現在はまだドライバー開発中とのことだ

エンコード形式から曲数など
GODJ Plusを使ううえでの障壁とは!?

 筆者はiTunesで4万曲のライブラリを保持しており、そこからDJ用にいくつものプレイリストを作成し、DJソフトである「Native Instruments Traktor」で読み込み、コントローラーを使用してDJをしている。DJをする際にはできるだけたくさんの曲を持ち歩きたいし、整理したいのである。

 はたして、GODJでそのようなことがどれだけ実現できるのだろうか?

 基本的にはiTunesのライブラリをSDカードにコピーしてGODJ Plusに読み込ませる流れだが、その途中にはいくつかの障壁があった。

 ひとつ目は、筆者が所持しているライブラリの大半は音質劣化の無いApple Lossless形式なのだが、GODJ PlusはApple Lossless形式の再生に対応していないこと。このため、iTunes上でApple Lossless形式のファイルのみをMP3に再エンコードする必要があった。

 AAC形式・Apple Lossless形式ともに拡張子は「m4a」なのだが、GODJ PlusはAAC形式のm4aファイルのみロードは可能だ。ここで間違えてApple Lossless形式のm4aをロードすると本体がフリーズするので、SDカードにはApple Lossless形式のファイルがひとつも無いことに注意されたし。さもないとプレイ中に地雷を踏むことになる。

 2つ目は、iTunesでプレイリストを作って区分けをしていても、直にSDカードにファイルをコピーした時点で、iTunesのプレイリストの意味を成さないこと。このため、iTunesのプレイリストを活用したければ、プレイリストごとにフォルダを作り、そこにMP3ファイルをコピーする必要がある。GODJ Plusでも独自のプレイリストの機能があるが、大量に楽曲がある場合、GODJ Plusのインターフェースのみで整理するのは効率が悪すぎるのでオススメできない。

 また、GODJ Plusの2017年4月現在のファームウェアの仕様として、SDカードにある楽曲で読み取れるのはメモリーの都合上5000曲が上限だという。MP3ファイルが1曲10MBだとしても、64GBのSDカードで十分足りるものだ(もうちょっと読めるようにして欲しいが)。

 これらの条件から、GODJ Plusはクラブで本気DJをするためのメイン機ではなく「まったく用途の違うサブ機」として利用することに割り切るのが良いようだ。

 その「まったく用途の違うサブ機」としてどんなことができるのか? それはこの後考えるとして、まずは基本的な使い方を見てみよう。

楽曲のロード画面。SDカードと本体メモリーのどちらからでもロードできる

先述のiTunesプレイリストをSDカード上でフォルダ化したもの。J-POPをプレイする筆者は、アレンジのタイプなどでプレイリストを作っている

ロードできる楽曲リスト。「ファイル名」「曲名」「BPM」の3つでソートできる。残念ながら「アーティスト名」「アルバム名」などでソートできない。カバー曲やリミックスなどで同じ曲名があった場合、どちらがどちらなのか分からないので、せめて「アーティスト名」でのソート機能追加を望む

サザンオールスターズのシュラバ☆ラ☆バンバをロードしたところ。BPMはちょうど120だ。これをプレイ!

右側のデッキで次の曲を選曲する。宇多田ヒカルのTravelingを選曲してみた

TravelingはBPM117のようなので、シュラバ☆ラ☆バンバのBPMと合わせるため、120付近に持ってきた

シュラバ☆ラ☆バンバとTravelingを綺麗に混ぜるため、Travelingの低域を思い切って全カットしてみる。両方とも4つ打ちのアレンジなので、テクノやハウス的なミックススタイルを意識した。無事にミックスが完了し、シュラバ☆ラ☆バンバからTravelingへと実にスムースに繋がった。GODJ Plusの基本的なDJ機材としての性能に、何の不満も無い

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