ASUS JAPANが今夏発売予定のDSDS対応SIMフリースマホ「ZenFone AR」。アウトカメラとモーショントラッキングカメラ、深度カメラを備え、単体でTangoに対応、さらにDaydream readyなスマホだ。詳細については発表会レポートをご確認いただきたい。
ざっくりZenFone ARのスペックをおさらいすると、5.7型(1440×2560ドット)有機ELディスプレー、SoCはSnapdragon 821、バッテリー容量3300mAh。上位モデルの「ZS571KL-BK128S8」はメモリー8GB/ストレージ128GB。「ZS571KL-BK64S6」はメモリー6GB/ストレージ64GBとなっている。
さて、肝心のグーグルのAR技術であるTangoについてだ。ZenFone ARはTangoとグーグルのVR技術「Daydream」に対応するものの、対応VRゴーグルはまだ国内で登場していない。またZenFone ARのボックスは裏ブタが組み立て式VRゴーグルに変形するが、あくまでも簡易的なもの。正直なところ今回触れることができたエンジニアサンプル(ES)で試すのならTangoになる。なお、ES版は現状ではかなり初期の開発版で、熱対策やSoC、OSのチューニングが済んでいない段階のものだった。
「Tango」を開くとデモがスタートする。これは起動した周辺の空間をスキャンして、そこに草原を作り出すというもの。スキャン中は白い点で壁が取得されていることがわかり、しばらくすると草原が生成され、動物っぽいものが動く空間を移動してチェックできる。
次に深度カメラを上手く活用しているものとして「Measure」アプリは現時点でも便利に使える。これは概算値とはなるが、スマホを向けた先の任意のスペースのサイズを立体的に計測できるというもの。あれはどれくらいのサイズなのかといった疑問解消のほか、常時サイズがcm単位で表示されるため、設置予定の家具がどれくらいのスペースを専有することになるのかもわかる。
現状、Tango対応アプリはまだ少なく、ゲームについてはミニゲーム的なものしかない。実用的なアプリについてもごくわずかであり、これからの技術になるのだが「Matterport Scenes」はとてもおもしろく、かつ実用的なアプリだ。
これはカンタンに言うと実世界の空間を3Dスキャンして、簡易的な3Dモデルとして保存できるもの。ある程度の広さまで対応しており、小さい部屋であればそのまま記録可能。小さい会議室であれば3部屋くらいは余裕である。また、部屋だけでなく屋外でも使用できるので、出先で見かけたクルマやオブジェのスキャンもラクラク。取材用や作画資料用として妙な魅力を感じてしまった。
まずは動画で「Matterport Scenes」の操作を確認してほしい。これはZenFone ARに搭載されている“Game Genie”を利用して3Dスキャンの様子を録画したもの。スキャン済みのエリアに人を追加しても反映されてるほか、高さをちゃんと取得しているのもわかる。また、夜間の場合は街灯下でのスキャンが限界だ。
最後にZenFone ARの基本的な部分をおさらいしておこう。発売は2017年夏を予定しており、メモリーとストレージの異なる2モデルをラインアップ。OSはAndroid 7.0でホームアプリはZenUI。「ZenFone 3」ベースになっており、操作感に大きな違いはないのでZenFoneシリーズのユーザーであれば戸惑うことはないだろう。
アウトカメラは2300万画素だが、ES版の段階ではチューニングが済んでいなようで描写を評価するまでには至らなかった。カメラ周りは評価可能な製品版が到着してから、ベンチマーク結果などとセットでお届けする予定だ。
ZenFone AR ZS571KL-BK128S8 |
ZenFone AR ZS571KL-BK64S6 |
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メーカー | ASUS JAPAN | |
ディスプレー | 5.7型有機EL | |
画面解像度 | 1440×2560ドット | |
サイズ | 158.98×77.7×8.95mm | |
重量 | 約170g | |
CPU | Snapdragon 821(クアッドコア) | |
メモリー | 8GB | 6GB |
ストレージ | 128GB | 64GB |
外部ストレージ | microSDXC | |
対応ネットワーク | LTE:1/2/3/5/7/8/18/19/20 /26/28/38/40/41 W-CDMA:1/2/5/6/8 4バンドGSM |
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キャリアアグリゲーション | ○(2CA/3CA) | |
無線LAN | IEEE802.11ac (2.4/5GHz対応) |
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Bluetooth | 4.2 | |
OS | Android 7.0 | |
カメラ | リア:2300万画素/イン:800万画素 モーショントラッキングカメラ 深度カメラ |
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バッテリー容量 | 3300mAh | |
SIM形状 | nanoSIM×2(DSDS対応) | |
価格(税抜) | 9万9800円 | 8万2800円 |
発売日 | 2017年夏 |