最近、FacebookやTwitterで「Mastodon(マストドン)のアカウント取りました」という投稿を目にした人は多いのではないだろうか。MastodonはTwitterに似ている新しいSNSだ。またか! と言う気持ちもわかるが、実はこれどこかの企業が提供しているウェブサービスではない。今回はMastodonの紹介と、安全にデビューするワザを紹介しよう。
ひとつの企業に依存しないTwitterライクなSNSが登場
またもや、新しいSNSが登場した。TwitterにFacebookにInstagram。もうこれ以上新しいSNSは不要、という雰囲気もあるなか、ITリテラシーが高い人たちを中心に続々と参加者が増えている、いま一番注目されているサービスだ。
Mastodonは何なのか。一言で言うと、Twitterライクな新興のソーシャルネットワークサービスとなる。大きな違いは、企業だけでなく誰でもサービスを提供できること。Linuxの知識があるなら誰でも1日で、サーバー(インスタンス)を立てられるのだ。
一般的なSNSだと、まずは「アカウントを作成してみようか」となるのだが、Mastodonの場合は注意が必要。まず、参加するインスタンスを選ぶ必要があるのだ。Mastodonのサービスそのものにアカウントを作る感じではなく、インスタンスごとにアカウントを登録することになる。前述のとおり、誰でも簡単にインスタンスを作れるので、適当に選んでアカウントを作成しても、その人がやめてしまえばアカウントも消えてしまう。そのため、最初にそこそこの規模で、しばらく続けてくれそうなインスタンスを選ぶ必要があるのだ。ちなみに、自分だけのインスタンスを作るのも流行っているが、さすがにハードルが高いのでそれは別の機会にゆずろう。
今回は、日本で一番ユーザーの多い「mastodon.jp」というインスタンスに登録してみた。ちなみに、マストドンは約4000万年前から11000年前に生きていたゾウ目マムート科マムート属の哺乳類。再現画像を見ると、マンモスに近い見た目だ。
アカウントを取得するメアドとパスワードは要注意!
新しく楽しいウェブサービスを紹介する前に水を差すようだが、大事なことなのでくどい感じで説明しておきたい。登録するアカウント情報についてだ。繰り返しになるが、Mastodonを利用するためのインスタンスは誰でも作成できる。紹介した「mstdn.jp」や「pawoo.net」は規模も大きいし問題ないだろうが、個人で運用しているところだとセキュリティーが心配になる。
注意したいのが、メールアドレスとパスワードの扱い。最悪なのが、他のサービスでも使っているメールアドレスとパスワードの組み合わせを流用すること。そもそも、パスワードを使い回すのは絶対に避けなければいけないのだが、一定数のユーザーが覚えるのが面倒という理由で同じ組み合わせを使っている。しかし、これらの組み合わせを取得するために、インスタンスを立てる輩が出てくることは考えられるので、パスワードはランダムなものにしておくこと。もし、そんな輩にアカウント情報を取られれば、即GoogleやYahoo、Twitter、Facebookなどにアクセスされ、何をされるかわからない。
また、できればメールアドレスも専用のものを使うと、情報が漏洩したときに原因を把握しやすい。例えば、Gmailであればエイリアスという機能を利用できる。「xxxxx@gmail.com」というアドレスを使っている場合、「xxxxx+mastodon@gmail.com」というアドレスでもいつものアドレスで送受信できるのだ。ユーザーネームのあとに「+」と判別用の文字列を入れるだけでいい。
投稿する内容もあまり個人情報を晒したり、炎上するようなことに触れない方がいいが、これは他のSNSでも同様。Mastodonサービスがどのように変化するのか読めないので、常識的な使い方をしておいたほうがいいだろう。
アカウントは「ユーザー名@インスタンス」になるので要注意
ログインできたらもう投稿できる。とは言え、Twitterと同様、まずは人と繋がろう。もし、友人がMastodonアカウントを取っているなら、アクセスする。ちなみに、アカウントは「@yanagiya@mstdn.jp」のようにインスタンスのドメイン名込みで表示する。プロフィールページのURLは「https://mstdn.jp/@yanagiya」のようになる。
もちろん、検索フォームから検索してもいい。ただし、その場合は異なるインスタンスに同じ名前のアカウントがある可能性もあるので要注意だ。なりすましも超簡単なので、将来トラブルも起きるかもしれない。くれぐれも人を判別する際は、インスタンス込みにすること。インスタンスは際限なく増えていくので、同じ文字列のアカウントを全部取得することができないためだ。
フォローしたら、その投稿がホームに表示されるようになる。ちなみに、投稿のことを「トゥート」と呼ぶ。「toot」の意味は「ピューと吹く」のような感じ。
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