株式会社イードは4月1日に、VRでグラビアアイドルと触れ合う「トキメキメテオ」第1弾の発売記念記者発表会を、恵比寿クレアートにて行なった。
株式会社イードは自動車、映画、ゲーム、アニメ、ITなど50以上のメディアを運営する。昨年よりVR事業に取り組んでいる。土本氏いわく、印刷技術の発展にて紙の出版物が、電波の送信技術によりラジオ、インターネットがと、デバイス(表現手段)の進化と共にメディアも変化してきているため、次の表現手段としてVRに可能性があるのではとのこと。同社はすでに車を試乗した様子をVRで撮影した動画の公開などを行なっているとのこと。
すでに、本コンテンツはDMM.comよりダウンロード販売が行なわれているが、調査機関の調べで10~20代のVR体験者は22%ほどと未体験者が多いため、簡易VRゴーグルとセットにして販売を行なうことにしたという。
次に株式会社シータ 代表取締役 鈴木雅彦氏が登壇し、VR撮影方法について解説。一般的なVR動画は、GoProなどのカメラを複数台使用して広い範囲を撮影する。一方、同社は2台のカメラで異なる方向から被写体を撮影することで、奥行きの情報を記録したステレオ映像を実現。専用ソフトにて編集を行なうことで、ハイクオリティーなVR映像に仕上がっているそうだ。
この場合、カメラのレンズが交わるポイントがあるため、その位置より前すぎても立体感がでず、遠すぎるとVR特有の距離感がでないため、交わるポイントを意識しながら撮影したいという。また、演者のアドリブ指導にもこだわりが。自分のそばにアイドルが“いる”という点を最大限に活かすためには自然体な動きが重要。そこで、あえてアドリブを入れることで、自然体の雰囲気をつくったとのこと。
最後に、作品に出演している倉持由香さん、星名美津紀さんが登壇。トキメキメテオの撮影は、カメラが固定されているため移動範囲が決まっており、少し外れると頭が見切れるなど指摘されながら行なったと、撮影時の苦労を語った。
距離感の良さは抜群!
パッケージ版はVRゴーグルの「ハコトリップ」、限定ブロマイド(全8種のうちの2枚)、VR動画6本(合計26分)+限定特典動画15分が同梱。
動画の視聴は、簡易VRゴーグルとして知られる「ハコスコ」のアプリを使用する。ダウンロードはマニュアルのQRコードを読んだページのリンク先から行なえる。ハコスコのアプリにログイン(新規の場合はアカウント登録が必要)し、マイページの限定動画のアイコンを開き、コードを入力すると動画のダウンロードが行なえる。
実際に視聴してみたところ、映像の視聴範囲は180度。上下はあるが背面を向くと、アイコンが表示されているだけの形。VRとひことこで言ってもいろいろあるため、一概に比較しづらいが、リコーの360度カメラ「THETA S」で撮影した風景映像よりは奥行感がある。距離感という意味では、奥行きよりも被写体が“近い”という感覚がよりダイレクトなのが、本作の最大の魅力だ。しかし、ハコトリップは、簡易VRだけあって歪みが酷く、顔を動かしたときに、映像が揺らぐような感覚があったため、酔いに弱い人だと気分を害しそうだった。
別途、DMM.comにて動画を購入し、GearVRにて視聴したところ、こちらは映像の歪みが少なく、非常に快適に視聴できた。ただ、すべての動画を視聴したわけではないが、左右に顔を動かした際、映像の奥行が左から右にズレる箇所がある。おそらく1台目のカメラと、2台目のカメラのレンズとの切り替わり箇所で、多少のズレが生じた結果だろう。そうした、ちょっとした気になるポイントはあるが、グラドルを間近に見て楽しむという点では、息も届くような距離感を感じるので、ファンにはたまらない映像作品だ。今後のラインアップにも期待したい。