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こころが宿る冷蔵庫で家事をもっと便利に

夕飯の買い忘れなどを防げるAIoT冷蔵庫をシャープが発表

2017年03月14日 20時40分更新

文● ゆうこば

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 シャープは、インターネットにつながりユーザーの利用パターンに応じた家事援助を行なう冷蔵庫「SJ-TF49C」を発表しました。3月21日発売予定で、予想実売価格は35万円前後(税抜)です。

シャープのクラウド技術を活用できる冷蔵庫

「SJ-TF49C」はブラックのみ

 SJ-TF49Cは一見すると、一般的な冷蔵庫と何ら変わらないように見えますが、ネット経由でクラウドにつながり、ユーザーの習慣を学習し、スマホ向けアプリ「COCORO KITCHEN」と連携して、買い物情報などを音声で教えてくれます。

 機能は大きく分けて3種類。ひとつは「食材スッキリナビ」と呼ばれるもので、ユーザーがでかける前に、COCORO KITCHENの「購入済みリスト」に登録された情報をもとに、夕飯の献立をオススメ。冷蔵庫に向かって「そうする!」などと了承すると、COCORO KITCHENアプリのメニューリストに登録されます。

購買情報から、オススメの献立をお知らせ

 献立は、発売時には約370種類用意されており、冷蔵庫自身からオススメされるだけではなく、使いたい材料(最大2種類)やジャンルを指定して、探させることも可能。また、気候情報や旬の食材、クリスマスなどの季節のイベントなども参考にしているので、バリエーションに富んだアドバイスを受けられます。

特定の材料だけ指定して、献立を決めることも

登録した献立はスマホアプリでチェックできる

献立を元にこれから買いに行くべき食品を買い物リストに追加できる

 2点目の機能は「買わなきゃナビ」。冷蔵庫と会話をしているときに「買い物メモお願い。牛乳!」などと言うと冷蔵庫が牛乳をクラウド経由でCOCORO KITCHENアプリの「買い物リスト」に登録してくれます。また、卵や牛乳、ビールなど定期的に買っているものについては、登録をし忘れていると「そろそろビールを買う時期ですね。」などと話しかけてくれます。

 買い物リストへの登録はもちろんCOCORO KITCHENアプリからも可能で、同じシャープIDでログインしている端末間で同期されます。

買わなきゃナビでは、冷蔵庫経由で買い物リストに商品を追加できる

普段から買っているものを買っていないと、そろそろ買うべきではないか聞かれる

 そして、3点目は「生活リズムナビ」。これは先述の2つの機能が家事を助けてくれるものだったことに対し、その名の通り日常生活に役立つ情報を教えてくれる機能です。たとえば、寝る前に冷蔵庫を開けたときに、翌日の天気を教えてくれたり、旬の食品や情報、「おつかれさまです」と言ったねぎらいの言葉を話してくれます。

生活リズムナビはお役立ち情報の通知から心温まるコミュニケーションまで網羅

「冷蔵庫」単体でもしっかりとしたスペック

 これらの機能は、冷蔵庫上部に設置されたWi-Fiモジュール(IEEE802.11b/g/n対応)でネットに接続し、扉を開閉した頻度や時間帯をクラウドにアップ。クラウド上で、買い物リストへの登録・完了状況とあわせて分析することで、ユーザーの習慣を学習していきます。

 なお、冷蔵庫が発話する&こちらが話か得られるタイミングは、扉を開けた時か、扉の「おはなし」ボタンを押した時に限られます。

冷蔵庫上部に設置されたWi-Fiモジュール。初回接続時はWPSボタンを利用する

扉にはタッチ式の「おはなし」ボタンがある

 冷蔵庫としての仕様は、定格内容量485リットル、6ドアで、同社の「プラズマクラスター」を搭載。冷蔵庫部はうち254リットルで、さらにその内側に13リットル分のチルドルームを用意。

 冷蔵室、チルドルーム、野菜室のそれぞれは風をあてずに乾燥を抑えて冷却できる「トリプルステンレス」を採用し、食品の鮮度を保持できます。

正面の扉をあけたところ。奥にステンレスが確認できる

COCORO+の「横のつながり」に期待

 同社は家電に対して、クラウドと接続することでより快適に、そして人に寄り添う機能を加える「COCORO+」というプロジェクトを展開中。すでに、エアコンやウォーターオーブン、テレビに接続するSTB、スマホ、RoBoHoNと、5種目で展開していましたが、今回の冷蔵庫「SJ-TF49C」で6種目になります。

冷蔵庫が6種目になる「COCORO+」プロジェクト。同社はこれらの機器を、AI(人工知能)×IoT(モノのインターネット)を組み合わせて「AIoT」(モノの人工知能化)と呼んでいる

 現状では、それぞれのデバイスで蓄積・学習したデータを別のデバイスで活用することはできていませんが、今後対応機種や利用者が増えることによって、よりユーザーに密着したサービスや製品が生まれるかもしれません。

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