財布やスマホ、鍵など大切なものを落としてしまった経験はあるだろうか。例えば財布を落としてしまった場合、経済的なダメージもそうだがなにより精神的ダメージが大きい。もう2度と大切なものを落としたくない! という人にオススメしたいのが、大切なものに付けるIoT製品だ。
Wistiki SASと美貴本は1月24日に、素材もデザインもすべてメイド・イン・フランスというIoT製品「Wistiki」の発表会を開催した。Wistikiは、スマートフォンとBluetooth接続することで、取り付けたものとの距離や場所がわかるIoT製品。最大24ヵ月充電不要、防水、デザインが大きな特徴となっている。
発表会では、Wistikiを開発した3兄弟のブリュノ氏、テオ氏、ユーゴ氏が来日し、プレゼンテーションを実施した。
Wistikiは、学生だった3人が自宅でいなくなった猫を探しているときに思いつき、開発しようと思ったのが始まり。2014年にフランスのクラウドファンディングで400%の達成率で成功し、現在はフランスでのワイヤレスタグ売り上げ個数はシェア率約96%を誇る。ブリュノ氏は「ペットに対する需要だけではなく、なくしたものへの需要が高かったことに驚いた」という。
また、今回発表したWistikiは、バージョンアップするために墨田区の「スーパードライホール」などを手掛けたクリエイターのフィリップ・スタルク氏にデザインを依頼。発表に先駆け2016年に日本で実施したクラウドファンディングでは、約4000万円の支援を集めることに成功している。
Wistikiは、専用アプリでスマートフォンやタブレットからアクセスすれば、オリジナル呼び出しベルを鳴らして探し物を見つけることができる。加えて、Wistikiのボタンを押してスマートフォンを探すことも可能だ。
スマートフォンとWistikiのBluetooth通信が途切れるとスマホにメッセージが表示されるほか、Wistikiの音を鳴らすとアプリ上でWistikiからの電波の強さを視覚的に知ることもできる。また、1つのWistikiの位置情報を複数のユーザーで共有可能。落とし物の近くをほかのユーザーが通ると、匿名でアプリを通してWistikiが落ちている位置情報が更新される。
ラインアップは、2月1日発売予定でスティックタイプの「Voilá!(ヴォワラ)」と、3月24日発売予定でペンダントタイプの「aha!(アッハ!)」。カラバリはいずれもオレンジ/レモン/ローズ/バイオレットの4色で、価格は各5980円(税別)。また、カードタイプの「Hopla!(ホップラ!)」も開発中とのこと。日本でも発売する予定だが、時期は未定だ。
アメリカより先に日本で展開しようと思っていた
発表会後、ブリュノ氏、テオ氏、ユーゴ氏にちょっとだけ話を聞くことができた。
ーーWistikiは、自宅の猫がいなくなったことで思いついたとお聞きしたのですが、その前から何か作りたいと考えていたのでしょうか。
そうですね。我々兄弟は仲が良いので、3人で何かできればいいなと考えていました。猫がいなくなったのはそのきっかけをつくってくれました。
ーーフランスの次にアメリカと日本へ展開しようと思った理由を教えてください。
実は、アメリカより先に日本で展開しようと思っていました。それは、我々の会社のモットーである信頼や敬意など、日本の特性とマッチしますし、文化的にもすごく近いと考えたからです。
ーーWistikiは、開発の原点でる猫の名前をつけたと伺いましたが、Voilá!やaha!の名前の由来はどこからきているのですか?
なくしたものが見つかったときに「Voilá!」や「aha!」と喜ぶからです。探している物が見つかったときの安心感を名前にしたいと思いました。
ーーWistikiは3種類ありますし、色々な物をなくしたくないので、たくさん付けたい人もいると思います。Wistikiは最大何台まで使えるのですか?
登録は何台でもできるのですが、同じ場所で使えるのは10台までです。
ーー物をよくなくす友人にWistikiをプレゼントしようかどうか考えているんですが、その友人はスマホもよくなくすんです。Wistikiとスマホ同時になくした場合どうすればいいですか?
その場合はほかの人のスマートフォンにアプリを入れて、友人のアカウントで入ればWistikiの場所を見つけることができますよ。ぜひプレゼントしてあげてください。
ーーありがとうございました。