様々な聖地を巡りながら、ストーリーを進める
ミッションを進めていくと、自然と街の様々な場所へと移動することになる。大洗の街をめぐっていくと、アニメのファンにはおなじみの光景に続々と出会っていけるのが新鮮だ。
ゲーム内のマップは大きく4つのエリアに分かれていた。ストーリーをコンプするとまた別のエリアに移動するといった感じで話が進んでいく。商店街やアウトレットといったテレビシリーズでもおなじみの場所だけでなく、劇場版の舞台となった大洗ホテルや大洗磯前神社の付近まで、範囲は比較的広い。徒歩では少し距離が離れていると感じる面もあったので、必要に応じてレンタサイクルを利用するといいだろう。
思い起こせば、聖地巡礼アプリの舞台めぐりを最初に体験したのは2013年の夏。暑い盛りに、GPSの消費電力と闘いながら大洗の街を巡った記憶がよみがえってくる。
当時から街には等身大のポップが設置されていたが、改めてあるくとその数が増えている。今では74体の等身大ポップにQRコードを置いているという。そしてその周辺に、店舗に訪れたファンが残したプレゼントやメッセージがあふれているのも目の当たりにした。そんな様子を見ると、この作品が本当に長い期間、たくさんのファンの応援を集めてきたのだと実感する。店先のポップやポスターは、日の光にあてられて色褪せていて、時間の経過が感じられるが、3年たった今でもファンの熱気は決して色あせていない。
これは大洗の街や人の魅力があるのだろう。大洗の商店街で買い物をした際にもらえる缶バッジは商工会の手作り。常盤さんの話によると、この缶バッジを配るという取り組みは東日本大震災の復興から始まり、ガルパンの公式ライセンスを受けて発展してきたもので、これまで300種類が作られ、数は100万個以上にのぼるという。
実際にめぐることで、第二の故郷として大洗を楽しんでもらいたい。そんな提供側の想いを実感するサービスだった。
©GIRLS und PANZER Film Projekt