ブイキューブロボティクス・ジャパンは10月11日、シンガポールH3 Dynamics(H3D)と提携し、ドローンの全自動運行を実現する「DRONEBOX」の国内独占販売を開始する。
H3Dは、ドローンを活用した先進的なIoTプラットフォームの開発を手掛け、数多くの特許を保有するシンガポールの企業。「DRONEBOX」は、同社が2015年に開発したシステムで、ドローン本体と離着陸や充電を行う「基地」が一体となったもの。あらかじめ設定されたルートへの全自動飛行、自動離着陸、非接触充電、データアップロードが完全無人にて運用できるため、操縦手の配備できなかったエリアでもドローンを展開できるようになる。
基地は1m×1mほどのボックス状で、野外設置が可能。また、エリアごとに複数の基地を設置するとネットワーク化され、任務を完了したドローンは最寄りの基地に帰還することが可能となる。ドローンの連続飛行時間は45分だが、出発した基地へ往復しなくても済むため、実質的により長時間の任務遂行が可能だ。水素燃料電池により、将来的には3~4時間の飛行も可能になる見込み。
今回の戦略的提携により、ブイキューブロボティクスが日本国内独占販売を行う。今後、日本の航空法・電波法などの関連法規への適合を進め、顧客開拓、販売促進、プロモーションを展開。2017年1月~3月を目処に発売する。
想定用途は、全自動飛行が可能なことから、基地を定位置に設置して定期巡航するイメージ。ブイキューブロボティクスでは、自治体などの災害対策、交通機関など社会インフラを担う企業向け保守・点検、大規模工場を持つ企業向け保守・点検などを想定している。