このページの本文へ

セキュリティ被害はあなたの半径1m以内でも起きる 第4回

「ポケモンGO」を家族で遊ぶときに気をつけたいこと

2016年07月29日 09時00分更新

文● せきゅラボ

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

 夏休みは、「ポケモンGO」を家族で遊ぶのが当たり前の光景になるかもしれない。

 親が子供を遊びに連れて行くのにあわせてプレーすることもあるだろうし、子供がまだ見ぬポケモンを求めて親に外出をせがむこともあるだろう。しかし、ポケモンを集めるためにスマホとにらめっこしているうちに、思わぬトラブルに巻き込まれることもありえない話ではない。

 夏休みの思い出を、悲しいものにはしたくないはず。家族と出かける予定がある人はもちろん、一人でポケモンGOを味わい尽くしたいという人でも、ポケモン探しの冒険に旅立つなら――McAfee Blogの過去記事「Pokémon GO: 家族で安全にポケモンを楽しむために」を読んでもらいたい。

Pokémon GO: 家族で安全にポケモンを楽しむために

 リアリティあふれる新たなゲームPokémon GOが登場し、世界中のアプリファンが何時間もポケモン探しを楽しみ、捕まえてコレクションを増やしています。このアプリは落ち着いてスマートにプレイしている限り、家族にとても楽しい時間をもたらしてくれるはずです。実際にこのアプリは、スマートフォンに夢中になる子供たちを外に連れ出し、家族の絆を築き、プレイヤー同士の仲間意識を育てると評価されています。

 しかし、このアプリには安全性やプライバシーに関する危険が潜んでおり、これらを無視すれば楽しさを瞬時に台無しにしてしまいます。Pokémon GOユーザーが怪我をした、盗難にあった、怪しげな場所に迷い込んだ、不法侵入で逮捕されたなどのニュースが報じられています。また、アプリをインストールした時に、ユーザーが慌てて承認した個人データのアクセス許可がプライバシーの問題につながることがあります。

Pokémon GOとは:

 Pokémon GOは、スマートフォンで無料ダウンロードできる拡張現実(AR: Augmented Reality)(英文)ゲームです。このゲームでは、ポケモンを探し出して捕まえるためにスマートフォンのGPS機能とカメラを使います。ゲームをインストールしたら、ユーザー(「ポケモントレーナー」)は外に出かけ、近所や「ポケストップ」と呼ばれるランドマークのそばでポケモンを探すことになります。カメラモードのスマートフォンを見ながら近所を歩き回っていると、画面の中にポケモンが現れ(下の写真参照)、ポケモンは捕まえられるまでユーザーの邪魔をします。ユーザーは狙いを定めて画面をスワイプすることで、ポケモンに向かって「モンスターボール」を投げて捕獲します。

ゲームの目的:

 ゲームの目的は、722種類のポケモンをできるだけたくさん集めることです。プレイヤーはポケモンを捕まえて鍛えることができ、近所にある実在のランドマークに存在する「ポケジム」で他のポケモンと「戦わせる」ことができます。ジムは、教会、ショッピングモール、街の広場など公共の場所にあります。

家族で話すべきポイント:

・プライバシーの問題は重要です。写真、連絡先などのデータにアプリのアクセスを許可しないこと。設定でアプリのアクセスを無効にしてください。Pokémon GOのプライバシーポリシーはこちらです。

・運転中にPokémon GOをプレイしないこと。あるユーザーがすでに問題を起こしています。このルールは、自転車、バイク、その他の移動車両にも当てはまります。

・左右を確認し、周辺に気を配ること。スマートフォンを見つめ、周りを見ずにポケモン探しをして、車道に出たり、池に落ちたりしているユーザーがいます。

・マナーを守ること。訪れる人たちにとって神聖な博物館、墓地、記念館などの場所でポケモンを探すのはやめましょう。

・専門組織や行政組織の活動が行われている警察署、消防署、裁判所、軍事基地などの場所は避けること。

・公園、レストラン、ショッピングモールなどの公共の場所で礼儀をわきまえること。誰もがポケモン探しへの情熱を理解してくれるわけではありません。勝利の雄叫びはできるだけ抑えましょう。

・街の明かりが少ない場所や怪しげな場所には近づかないこと。ポケモンを集めていると分別がつかなくなることがあります。子供たちには、顔をあげ、常に周囲に気を付けるよう何度も言ってきかせましょう。

・夜にしか出現しないポケモンがいるため、夜に活動するポケモンプレイヤーは少なくありません。子供たちが出かけようと決めたら、適切な注意を与えるか、付き添って一緒に楽しんでもよいでしょう。

・Pokémon GOのプレイ中、ユーザーはビーコンのような「ルアー」を使うことができます。ルアーの近くにいると、華やかな画面になり 、誰かがそばでゲームをプレイしていることを知らせます。その誰かのそばにいることで、より多くのポケモンを捕まえることができるのです。凶器を持った強盗が、このポケモンアプリの機能を利用して被害者をおびき出すという事件がすでに起こっています。つまり、危険な人物がアプリを使って、ユーザーを人気のない場所に誘いだすことができるのです。

・不法侵入はしないこと。敷地の所有者はポケモンユーザー(トレーナー)を歓迎していません。私有地には入らず、警報を鳴らしたり、危害を加えられたりしないようにしましょう。

・Pokémon GOは集団でプレイしましょう。ポケモントレーナーの集団で移動すれば、楽しさが増すだけでなく、子供たちにとってどこに行くにも賢い方法と言えるでしょう。

・知らない人たちの集まりに行かない、またアプリで遊んでいる時は知らない人に行き先を教えないこと。

・はまり過ぎは現実に起こり得ます。拡張現実の世界はとても楽しく、子供たちが夢中になるのも無理ありません。子供たちが楽しみつつも、良識を失うほど没頭しないよう注意しましょう。何事にも、たとえピカチューやフシギダネを待ち伏せしていたとしても節度が大切です。 

    

 まだリリースされたばかりですが、Pokémon GOは他の人気のソーシャルアプリを押しのけ、家族向けモバイルゲームの転換点を示しました。この技術トレンドに飲まれてしまわないために、まずできることはGPSを必要とする拡張現実アプリについての家族ルールをしっかり理解しておくことです。征服すべき拡張現実の世界がまたすぐに登場した時のためにも。

他にも安全対策が出てきたら、ご紹介していきます。PokémonGOでどんな体験をしましたか? どんな安全上の問題に気づきましたか?

※本ページの内容は 2016年7月19日更新の McAfee Blog の抄訳です。

原文: Pokémon Go: How Families Can Stay Safe (and Still Catch ‘Em All)

著者: Toni Birdsong(a Family Safety Evangelist for Intel Security)

カテゴリートップへ

この連載の記事