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お家でスポーツの祭典を楽しむAV機器選び 第3回

テレビにチョイ足しで大迫力! テレビ用スピーカーシステム選びのコツ

2016年07月21日 10時00分更新

文● 鳥居一豊

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 4年に一度の夏のスポーツの祭典を自宅で迫力たっぷりに楽しむための本特集。今回は、薄型テレビと組み合わせて使いたい、高音質なスピーカーシステムを紹介する。

 日本では8月6日に放送される開会式では、ブラジルらしくサンバを採り入れた華やかな式になることが予想され、画質のいい薄型テレビはもちろん、リズミカルな音楽を臨場感たっぷりに楽しむためのスピーカーも欠かせない。

 もちろん、世界中のアスリートたちによる競技の中継も、臨場感豊かなサウンドで楽しめば、その場にいるような感覚になるはず。

薄型テレビのスピーカーでは迫力が足りない理由

 今あるテレビのスピーカーでいい、と思われるかもしれない。しかし、薄型テレビの内蔵スピーカーは音質が不利だと筆者は常々言い続けてきた。その理由は、単純に容積の問題。スピーカーのボディー(エンクロージャー)は、音質に影響する重要な部品であり、特に低音を出そうとするならば基本的にボディーは大きくなる傾向にある。

 しかし、薄型テレビはその名の通り「薄い」。しかも正面から見ると9割以上が画面で占めているようなノイズレスデザインなので、スピーカーがどこにあるのかわからないくらいだ。

 それゆえインビジブル(見えない)スピーカーと呼ばれる。どうにかスピーカーユニットを収納することはできても、高音質のために欠かせないエンクロージャーの容積を確保するのが難しく、なかなか音質を追求するのが難しいのだ。

 これに対して、薄型テレビメーカーは2つのアプローチで対応している。1つは内蔵スピーカーはニュースの音がきちんと聞こえる程度の質的には最低限のレベルをクリアしたもので妥協する。その分、画面以外のものを極限まで排除して大画面なのに省スペース、ミニマルなデザインでインテリア性も高めた製品とする。

 この場合、高音質を求めるならば、別途テレビ用スピーカーや本格的なサラウンドシステムと組み合わせて使う。実際問題として、サラウンド再生のためのシステムとテレビとは別に揃えている人は少なくなく、そんな人にとって無理にテレビ内蔵スピーカーの音質を良くする必要はあまりない。

 もう1つは、薄型テレビ単体で高画質・高音質を両立するため、しっかりとしたサイズのスピーカーを一体化したモデルを作ること。特にプレミアムな商品である4Kテレビではこうした高音質スピーカーを備えたモデルが各社から登場してきている。本格的なサラウンド再生をするのでなければ、十分以上の高音質を実現しているので、こうしたモデルを選べば別途スピーカーの追加を考える必要はない。

 ただし、それなりの実力を持ったスピーカーが一体化されること、さらに最近のトレンドとしては画面の両側にスピーカーを配置し、良好なステレオ感が得られるようにしたモデルが増えており、いずれも薄型テレビのサイズ(特に横幅)が大きくなりがちだ。省スペースを取るか、音質を取るかで選択が難しい面もある。

 実際のところ、薄型テレビの人気の主流はスピーカーの見えないシンプルで省スペースなデザインのものなので、音質に不満があるならば別途スピーカーを追加するのが価格的にもリーズナブルだ。

 今回、4Kテレビへの買い替えは見送ったが、少しグレードアップした気分で中継を見たい、という人にもうってつけ。かかる費用の以上の臨場感を体感できるだろう。

 ここからは最新のテレビ用スピーカーのポイントや選択の決め手を解説していく。まずは、テレビメーカーが自社テレビとのセットを前提に販売しているテレビ用スピーカーを紹介する。

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