電力自由化の新規参入会社紹介の15社目は、Looopの電気プラン「Looopでんき」。自然エネルギーによる発電をスタンダードにという目標を掲げるLooopは、提供する電気も自然エネルギーによる電気やFIT電気に重点を置き、地球にやさしい電力供給を行なっている。
それでは、Looopの電力サービスを紹介しよう。
東日本大震災をきっかけに誕生したLooop
東北地方を中心に大きな被害をもたらした東日本大震災。その被災地である石巻・気仙沼に独立型ソーラー発電セットを無償設置したことをきっかけに設立されたLooop。その後も自然エネルギーによる発電システムの販売、自社発電所の設立と電力供給など、太陽・水・風を使った自然エネルギーに注力してきた。
「自然エネルギーによる発電をスタンダードに」をキャッチフレーズとし、地球にやさしい電力供給を目指している。
供給される電気はLooopの契約発電所のほか、一般電気事業者からの電気も含まれる。その比率は再生可能エネルギーが6%、FIT電気が20%、その他が74%となっており、約4分の1は再生可能エネルギーまたはFIT電気となっている。
現在の提供エリアは東京電力・中部電力・関西電力の管轄地域となっており、ほかの地域も今後拡張される予定だ。
料金は、シンプルに使用量×単価のみ
電気料金というと、アンペア数に応じた基本料金に、使用量に応じた段階別の従量課金が普通だが、「Looopでんき」の料金は基本料金がない。また従量料金も段階別の設定がなく、一律26円/kWh(関西は25円/kWh)となっていて単純明快だ。
たとえば東京電力の管轄では40Aの場合、350kWhで約9600円、400kWhで1万1000円程度となるが、Looopでんきの場合は350kWh×26円=9100円、400kWh×26円=1万400円となる。使用量が少ない場合、地域電力会社よりも単価は高くなるが、基本料金がない分、全体としてはこれまでより安くなるだろう。
ほかに付加サービスなどはないが、非常に魅力的な料金設定のLooopでんき。環境への影響も考慮したい人にはぜひ検討してもらいたい電気サービスだ。
次回は、ヤマダ電機の電気サービス「ヤマダのでんき」について解説する。