電力自由化の新規参入会社紹介の14社目は、楽天の電気プラン「まちでんき」。もはや説明する必要もない、インターネットショッピング最大手の楽天が手掛ける電力サービスは法人向けのiシェアリングサービスをすでに展開しており、今年4月の電力小売全面自由化に伴って低圧電力サービスの「まちでんき」をスタートさせた。
それでは、楽天内のサービスなどと連動させた楽天の電力サービスを紹介しよう。
電力供給は丸紅グループの新電力会社と提携
楽天の「まちでんき」では、独自の発電は行なわれておらず、提携先である丸紅新電力からの電気供給となる。丸紅新電力はその名が示すとおりに丸紅の子会社で、発電事業だけでなく、電力の小売りも行なっている企業。丸紅グループでは、再生可能エネルギーの電源開発にも力を入れている。
現在のサービス提供エリアは北海道、関東、関西、九州となっており、東北、中部、中国エリアは夏ごろ開始予定となっている。
料金は、基本料金が高めの設定
「まちでんき」の料金は基本料金が若干高く、従量料金が安く設定されている。たとえば東京電力管轄では、40Aまで1247円(東京電力では280.8円~1123.2円)、50Aが1526円(東京電力では1404円)、60Aで1804.8円(東京電力では1684.8円)となっている。
その分、従量料金が安くなっており、他社では地域電力会社よりも高く設定されることの多い120kWhまでの料金でも、1kWhあたり19.43円と、東京電力19.52円よりも安い。その分基本料金が高いので、トータルで安くなるかは使用量で計算してみないと判断できない。
121kWh以上は25.91円に設定されており、東京電力管轄で26円の120kWh~300kWhが26円、301kWh以上が30.02円となっているので、使用量が多ければ多いだけ得になる。
ちなみに電気供給している丸紅新電力と直接契約をした場合、基本料金は東京電力と同じで、従量料金は「まちでんき」と同じなので、価格面だけで言えばそのほうが安くなる。
マイページで電気使用量を確認
「まちでんき」と契約するとマイページで電気の使用状況が確認できるようになる。
このマイページでは30分ごとの電気使用量がグラフで表示され、いつどのくらい使っているかが一目でわかる。また請求書管理もこのマイページで行なえる。
電気の使用量に応じて楽天ポイントがもらえる
楽天といえば「ら、ら、ら、らくてんポイントぉ~」が大きなサービスだが、この「まちでんき」でも楽天ポイントの還元がある。ポイントは、電気使用量10kWhごとに1ポイント。月間400kWh使ったとしたら40ポイントとなる。
また、現在契約キャンペーンが行なわれており、7月末までに契約するともれなく5000円相当のポイントがプレゼントされる。
さらに、楽天のサービスについて、お得なクーポンが毎月もらえる。現在プレゼントされているクーポンは、楽天マート200円OFF、楽天KOBOの電子書籍10%OFF、Rakuten SHOWTIEM100円OFF、楽天GORA1000円OFFがある。ゴルフ料金からすると1000円の割引はそれほど大きな金額ではないが、毎月ゴルフをするような人には有益なクーポンだ。
電気の使用量によって安くなる金額は変わるが、ほとんどの家庭でこれまでより安くなり、楽天ポイントが付与されるなど、楽天のサービスを利用する人は一度検討してみてもいい「まちでんき」。クーポンなどをみると、今後さらにサービスが増える可能性もあるサービスだ。
次回は、Looopの電気サービス「Looopでんき」について解説する。