日本マイクロソフトからNECレノボグループに移籍した宗像淳氏。現在はNECパーソナルコンピュータの執行役員常務/レノボ・ジャパンの執行役員専務を務めている。宗像氏は、1983年に日本電気(NEC)に入社。海外事業に従事し、2000年に日本マイクロソフトへ入社。日本マイクロソフトでは、執行役 コンシューマー&パートナーグループ ビジネスディベロップメント統括本部長を務めていた。
パソコン業界を盛り上げるためなら、富士通や東芝など他の国内メーカーとも連携していきたいと話す宗像氏。パソコン市場はこれからもまだいけるし、業界を元気にしたいと話す。合わせて、NECパーソナルコンピュータの山下敏嗣氏に、2016年の製品の見所について聞いた。
ハードウェアのメーカーにいることは楽しい
── 日本マイクロソフトからNECパーソナルコンピュータ(以下のNEC PC)に移られていかがですか?
こんな言い方でいいのかと思いますが「とっても楽しいです」(笑)。やはりハードを持っているというのは強いことだなと。マイクロソフト時代にできなかったことができる。
── 過去、NECに在籍されていた時期もあったそうですが。
販売の立場でパソコンにかかわっていたことはあります。NEC時代はヨーロッパを担当していて、「PC-8200」シリーズを売っていました。そんな時代です。北欧に行ったら(USとは違う)こういうキーボードがいるぞ、とか。国によって全然違うんです! それを行脚して調べたりとかね。
── そのころに戻ったようですか。
はい。モノづくりの楽しさ、というには日が浅いですが、商品企画や開発の担当者と話すのは、とても楽しいです。そして2年、3年といわず、5年後を意識したモノづくりをしていきたい。その手ごたえみたいなものも感じています。
── この数年、特にWindows 8以降は、パソコンのスタイルもずいぶんと変わりました。
そうですね。唯一伸びているのがモバイルの市場ですが、NEC PCからもLAVIE Hybrid ZEROという軽量で素晴らしい機能を持った製品を出しています。これは「携帯性をよくするから、もっと外に出てパソコンを使ってください」というメッセージを体現したものです。つまりすでにパソコンを使っていて、より幅広いシーンで使いたい人に向けた製品です。一方でタブレットもコンパニオンデバイスとして、ようやく普及し始めたと思います。
── 当初は目新しさが強調された2in1ですが、新規性に加えて実用性を感じさせるカテゴリーに成長していると思いますか。
製品はいいものが増えていますね。ただしより重要なのはどういう使い方ができるかという具体的なシーンの提案だと思います。例えば、LAVIE Hybrid ZEROはいい製品だし、製造についてもすごい技術を使っている。しかしおそらくもっとよくできるでしょう。それが3年後、5年後の話になるでしょう。