パナソニックは現地時間の3月9日、米国サンノゼで開催中のOCP(Open Compute Project)展で、データアーカイブシステム「freeze-ray」シリーズの新機種を発表した。
同社が次世代型データセンター構想のソリューションとして開発を進めてきたもので、HDDや磁気テープの代わりに、光ディスクを記憶媒体に採用しているのが特徴。
なお同システムは、データの長期保管を必要とする企業や公共機関などではすでに導入されている。企業名は明示されていないが、「ソーシャルネットワークサービスの米国大手企業」も採用していると同社は述べている(なお同システムの開発には、米フェイスブックも協力している)。
今回発表した新機種は、1枚あたり300GBの記録容量を持つ新開発のアーカイバルディスク(パナソニックとソニーが共同開発した業務用次世代光ディスク規格)をストレージとして採用した。標準の19インチラックあたり、最大1.9PB(TBの1000倍)のデータを保存することが可能。
同社によれば、同システムに搭載するアーカイバルディスクの推定寿命は100年以上。容量も大きいため、従来のメディアでは定期的な実施が必要だったデータ移し替えが必要なく、コストが削減できる点も特徴だとしている。また、常温保管が可能で、空調に要する電力コストも削減できるという。
同社はプレスリリース中で、「将来的にはアーカイバルディスクの容量を1枚当たり500GBから1TB程度まで増やす予定で、ペタバイト単位で、さらに大型・大容量のデータアーカイブ装置に採用し、展開していく」とコメントしている。