今年はクリスマス休暇とお正月休みへとリレーして、しっかりと長く、東京でお休みしました。今週からは、再びカリフォルニア州バークレーからお届けしたいと思います。その前に、休暇中の話をもう少し。
個人事業主から小さな企業の代表へという変化を迎えて、初めて長いお休み。それでも手を動かしてなんぼの仕事、1ヵ月も休むというのは若干の焦りもあります。なんとなく「世界で最も有給休暇に興味がない」という日本人の汚名返上を、個人的に果たした気分ではあります。
本連載をご愛読の皆様にはもうおわかりのことではありますが、筆者が住むのはカリフォルニアといっても北カリフォルニア。雪こそ降りませんが、冬は普通に寒いのが通例です。それでも東京の寒さはこたえるということで、しばし伊豆へ避寒に行ってきました。熱海直下の地震には驚きましたが、休暇の最後に良い旅ができました。
今回の旅行、一応カメラも持ってたのですが、ほとんどをiPhoneのカメラだけで済ませてしまいました。T-Mobile USの海外ローミングによる128kbpsという貧弱な回線速度なので、写真もアップする気になれず、基本的に旅行中は撮ってため込むだけ。それでも、回線速度に関係ないAirDropで、隣の人に写真を渡せる機能は便利でした。
旅行とスマホの写真について
取材旅行というよりは休暇だったので、スナップ程度に写真を撮ろうと考えていました。その点では、合計で600gほどになってしまうカメラに比べれば、電車での旅の場合、やはり荷物が少ない方が移動にも楽ちんです。
また、デバイスが少ないということは、充電を気にする必要もないし、充電器という意外とかさばる道具を減らすこともできます。その点でUSB経由で充電が可能なカメラは、今後もっと注目されたり、人気が出るのではないか、と個人的には思うのですが、どうなのでしょうか。
iPhone 6s Plusを使い始めてからこうした旅行に出かけたのは初めてでしたが、驚くほど写真の出来映えの満足度が高いことに気づかされます。たとえば伊豆の地魚のお寿司、イチゴ農園のコケ、そして夕日が射す海岸などは、満足いく写りを楽しむ事ができました。 いくつかの作例をご覧いただければと思います。それにしても、最近のイチゴ狩りはしゃがまなくて良いのですね。
iPhoneのカメラに向き合ってみると
iPhoneでの写真撮影は日常茶飯事ではありますが、それでも、iPhoneのカメラに3日間みっちりと向き合う機会はなかなかなかったんだと振り返って思います。そのため、いくつかの気づきを得ることができました。
iPhoneのカメラは、レンズが交換できる一眼レフ/マイクロ一眼にたとえると、やや広角の単焦点レンズ(ズームができないレンズ)をつけっぱなしにして使っている状態です。そのため、どの範囲を写真に収めるかは、自分の足で被写体に近づいて撮影していかなければなりません。個人的には接写に近い撮影と、より広さを意識させる撮影が楽しかった、と振り返ることができます。
iPhoneのカメラは、基本的には被写体にiPhoneを向けてシャッターを切るだけです。フォーカスや絞りやシャッタースピード、感度、ホワイトバランスなどは、良い感じにiPhoneが整えてくれるからです。しかし、「フォーカス」と、絞り・シャッタースピード・感度をまとめた「明るさ」については手軽に調整できます。
特に太陽の光が強いところでは、積極的にこの調整を使った方が、楽しめるのではないかと思いました。逆光の場合は被写体を長押ししてからその箇所を上にスワイプしてより明るく。影を強調したいときは逆に下にスワイプして暗く。これだけでも、意図をはっきりさせた写真を抑えることができました。
足で被写体に近づく、明るさを調整する、という2つは、iPhoneでの撮影を楽しむ際にとても有効な手段だったと思います。
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