1月20日、「BuzzFeed Japan」正式公開に関する記者発表会が開かれた。
BuzzFeedは、SNS上でシェアされる(いわゆる「バズる」)記事を中心とするニュースメディアだ。自社サイト上のみならず、Facebook、Twitter、InstagramなどSNS上でも記事を読ませてシェアを誘導する「クロスプラットフォーム」の採用を特徴とする。その日本版となるBuzzFeed Japan編集長をつとめるのは、2002年から13年間、朝日新聞社で記者・編集者を務めてきた古田 大輔氏だ。
古田氏は「“なぜ新聞社からネットメディアに入ったのか?”とよく尋ねられるが、それは新聞が嫌いになったわけではなく、BuzzFeedの考え方に共感したからだ」と語る。「幅広いコンテンツ制作力」「最先端のテクノロジーと戦略」「グローバルに共有する理念」がBuzzFeedの強みであり、共感した部分であるという。
BuzzFeedではほぼすべての記事を編集部で作成することを前提に、「シリアスなものからシュールなものまで」幅広く話題を扱う。その支えとなるのは、記事がどのようにシェアされ、どの段落までその記事を読んだかといったデータを解析する技術だ。そこから得た情報は各国のBuzzfeedで共有し、議論することでよりよいコンテンツ配信方法を模索するのだという。
また、古田氏は創刊と同時に公開した記事(「原発事故に節目はあるのか? 廃炉調査ルポ」)を例にとり、「これは8000字を超える記事だが、ページ分割も広告もない」とコンテンツ配信方法へのこだわりを見せた。「成功の指標はPV(ページ閲覧数)だけではない」「どれだけ世の中に影響を与えられるかが重要。楽しくて信頼され、シェアされるメディアを目指したい」と意気込む。
最後に、「競合相手はどのメディアか」との質問があった。古田氏は「メディアに限らず、ゲームやSNSなど、スマートフォンで使われる上のサービスすべてが競合となる」と回答した。