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マウスコンピューター「WN892」の性能をチェック

3万円台なら買い? “CherryTrail”搭載の2in1タブで性能チェック

文●鈴木誠史/ASCII

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 まずは、Windowsの快適さを表わす「Windowsシステム評価ツール(WinSAT.exe)」から。結果は、下記の表のとおりとなった。

「Windowsシステム評価ツール」の結果
 旧モデル(WN891)WN892
プロセッサ5.96.1
メモリ5.55.5
グラフィックス4.14.1
プライマリハードディスク7.17.0

 新たにAtom x5-Z8300搭載となったことで、プロセッサーの数値が向上した。WN892はWord、Excel、PowerPointを利用できる「Office Mobile+Office 365 サービス(1年版)」が付属するが、CPUの処理速度が向上したことで、より快適にOfficeソフトを使用できるようになった。「ネットを見ながらWordとExcelを同時に使う」といったマルチタスク時も、動作がカクつくことなく使えた。

 メモリーとグラフィックスの値は旧機種と同じ。プライマリハードディスク(ストレージ)の値が低下しているのが気になったので、CrystalDiskmarkで読込/書込速度を計測した。

CrystalDiskMarkの結果。左が旧機種で、右がWN892

 WN892は、読込が毎秒161.1MB、書込が48MB。旧機種の速度と比べて、読込/書込速度ともに低いという結果となった。4KB単位のランダムライトだけは上回っているものの、この書込速度の差は大きい。

 容量の大きいファイルをダウンロードする際、他機種より時間がかかる印象があった。これはネットワーク速度ではなく書込速度の遅さが関係していたのかもしれない。

WN892は、容量32GBのうち21.4GBが空き容量として残っていた。容量は充分あるので、書込速度に影響を与えているとは考えにくい

 速度はともかく、ストレージ容量が32GBと少ないのはWN892の残念なポイントだ。容量を増やしたい場合は常にmicroSDカードを差し込んでストレージを増設するのをおすすめする。64GBや128GBのmicroSDXCカードにも対応している。また、Office 365 サービスで1TBのOneDriveストレージを利用することも可能だ。

 公称で約5.75時間というバッテリー駆動時間はどうだろうか。以下の条件で、BBenchを使って計測した。

バッテリー駆動時間テストの条件

  • 電源プラン「バランス」
  • 無線LANとBluetoothをオンに設定
  • ボリュームは50%に設定
  • ディスプレーの明るさを40%に設定
  • ディスプレーの輝度調整機能を無効化
  • 10秒ごとのキー入力と60秒ごとのWebアクセスを有効化

 開始から3時間32分で残り2%となり、休止状態へ移行した。電源プランの違いはあるが、「省電力」で5時間33分駆動した旧機種と比べると少し寂しい結果となってしまった。Windows 10の標準機能である「バッテリー節約機能」を使うなどすればより長く駆動するだろうが、それでも足りなければモバイルバッテリーを持っておくべきだ。

 最後に、「タブレットでドラクエやりたい!」と熱望する編集者がいたので、試しに「ドラゴンクエストX ベンチマークソフト Ver.1.4k」を実行した。結果は、標準品質/1280×720ドット/フルスクリーン表示で「重い(1149)」。標準品質/640×480ドット/ウィンドウ表示で「やや重い(2274)」となった。

標準品質/1280×720ドット/フルスクリーン表示で「重い(1149)」

標準品質/640×480ドット/ウィンドウ表示で「やや重い(2274)」

 プレーこそ可能だが、快適とまではいかないようだ。ブラウジングやOfficeを快適に使えるスペックは備わっているので、WN892は「外出先でもウェブやOffice資料を閲覧したい」「常に持ち歩いて、必要なときは資料にちょっとした手直しを加えたい」といった用途を主に考えている人にオススメしたい。価格は3万3458円。多少用途は限られても、コスト重視なら買ってもいいと思える製品だ。

マウスコンピューター/G-Tune
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